研究課題/領域番号 |
09355003
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
表面界面物性
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
木村 健二 (1998-1999) 京都大学, 工学研究科, 教授 (50127073)
万波 通彦 (1997) 京都大学, 工学研究科, 教授 (60025294)
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研究分担者 |
中嶋 薫 京都大学, 工学研究科, 助手 (80293885)
木村 健二 京都大学, 工学研究科, 助教授 (50127073)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
32,400千円 (直接経費: 32,400千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1997年度: 24,200千円 (直接経費: 24,200千円)
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キーワード | 高分解能 / ラザフォード後方散乱法 / 原子レベル分解能 / Ge / Si(001)成長初期過程 / Si(001)酸化初期過程 / 軽元素分析 / シリコン酸窒化膜 / 水素分析 / 酸窒化膜 / Si(001) / 酸化初期過程 / 超小型 / 組成分析 / 結晶性評価 / RBS / エピタキシャルシャル成長 / 熱振動 / 反跳粒子検出法 |
研究概要 |
小型の加速器と高分解能エネルギー分析器を組み合わせた、超小型高分解能RBS装置を完成させた。その性能評価を行い、表面層の分析が1原子層ごとに可能であることを示した。この装置を用いて、Ge/Si(001)成長の初期過程の研究や極低エネルギーイオン注入によるシリコンの非晶質化過程の研究等を行った。 開発したエネルギー分析器は、受け角の大きな明るい設計になっている。このため、散乱角が多少異なった散乱イオンを測定することになり、特に軽元素に対して見かけ上のエネルギー分解能が劣化する。これを補正するための静電型の4重極レンズを設計・設置して設計どおりの動作をすることを確かめた。これにより極薄(2.5nm)のシリコン酸窒化膜中の窒素の深さ分布の測定に成功した。この結果、従来の2次イオン質量分析法(SIMS)などではきわめて困難であった、極薄酸窒化膜中の窒素の深さ分布を原子レベルの深さ分解能で測定できることが示された。また、Si(001)表面酸化の極初期過程を高分解能RBS法で観察し、1原子層以下の酸素の定量と深さ分布の測定が可能であることを示した。酸化がlayer-by-layerで進行することや、室温における酸化では表面第1層のシリコンが完全に酸化していないことを見出した。 開発した高分解能RBS装置を用いて、RBS法では分析できない水素に関しても高分解能で深さ分布を測定できる、高分解能反跳粒子検出法(H-ERD)が可能であることを示し、実際に0.28nmの深さ分解能でSi表面の水素の分布を測定した。 以上の成果をもとに、(株)神戸製鋼所と共同で更に小型化した高分解能RBS装置HRBS-500を開発した。装置は既に市販されており、研究の成果を広く利用することが可能になった。
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