配分額 *注記 |
28,300千円 (直接経費: 28,300千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1997年度: 22,800千円 (直接経費: 22,800千円)
|
研究概要 |
現在、CDやDVDなどの高密度光記憶装置が普及しているが,近い将来に予想される高画質の動画を長時間にわたって記憶するような用途には,これらのメディアは記憶容量が不足している。これらの光記憶媒体は記憶容量が原理的な限界にほぼ達しており,新しい超高密度記録方法が求められている。そのような手法として,我々は石英ガラスを用いた三次元光記録方法の研究を行い,以下のことを明らかにした。 1.ピコ秒およびフェムト秒レーザーの単一パルスを集光照射することにより,多光子過程によって石英ガラス中の微小空間において屈折率変化を誘起することができ(以下,屈折率が変化した点を「ビット」と表記する),この現象を用いて三次元光記録が可能なこと。 2.ビットの生成速度は400ピコ秒程度であること。 3.フェムト秒パルスで生成したビットの中心には微小空孔が生成されていること。 4.ビットは熱的に極めて安定であり,ビットを記録した石英ガラスを1150℃でアニールしても光学顕微鏡像に変化が現れないこと。 5.生成したビットからは特有のスペクトルを持つ発光が観測されること。さらに,この発光強度はアニールすると減少し,500℃でのアニールによってほぼ消滅すること。 6.ビットを多層にわたって書き込んだサンプルでは,明視野像および発光像により各層のビットパターンを独立に読み出すことが可能であること。 7.PMMAなど石英ガラス以外の材料においても同様の現象が観測されること。
|