研究課題/領域番号 |
09355020
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
無機材料・物性
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
八尾 健 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (50115953)
|
研究分担者 |
梶原 浩一 京都大学, エネルギー科学研究科, 助手 (90293927)
内本 喜晴 (内本 喜春) 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (50193909)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
35,200千円 (直接経費: 35,200千円)
1999年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1998年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1997年度: 28,100千円 (直接経費: 28,100千円)
|
キーワード | 水溶液合成 / 固体電解質型燃料電池 / 薄膜 / 固体電解質 / 電極触媒 / ジルコニア / ランタン遷移金属酸化物 / ペロブスカイト / 燃料電池 / 積層 / 固体酸化物型燃料電池 / 酸化マンガンランタン / 酸化コバルトランタン / 酸化クロムランタン / 酸化鉄ランタン |
研究概要 |
固体電解質型燃料電池は、カルノーの定理による熱効率の制約を受けないため、高出力、高効率変換が可能であり、将来火力発電に代わりうる大電力生産のシステムとして期待されている。固体電解質型燃料電池は、セラミックスからなる燃料極(アノード)、電解質、空気極(カソード)の三層が、サンドイッチ状に重なった構造を有する。固体電解質型燃料電池の実用化のためには、広い表面積、低い電気抵抗、軽量・コンパクトな多層構造等を実現する必要があり、セラミックス材料を薄膜の形態で使用することが重要である。従来のCVD法やスパッタ法、あるいはゾル-ゲル法に対し、水溶液からの合成法は、均質性にすぐれた、大面積で複雑な形状を有する薄膜の作成が可能であり、また、過熱過程を必要としないため膜の変形や亀裂の恐れが無く、更に高価で特殊な装置を使用しないため、構造コストも低く押さえることができる等の特長を有する。金属フルオロ錯体溶液にフッ化物イオンと安定な錯体を形成するホウ酸を加えることにより、フルオロ錯体の加水分解反応が進行し、この反応により、電解質ならびに電極の材料となるジルコニア及びランタン遷移金属系ペロブスカイト型酸化物、特に実用性の高いストロンチウムドープ-ランタン遷移金属系酸化物を水溶液から合成することが可能となることを、世界で初めて明らかにすることができた。更に水溶液からの合成により常温・常圧下で、YSZ基板上にLaMnO_3を積層させることを実現した。高分散、均一にLaMnO_3粒子が分布しており、反応性の高い電極界面が形成された。水溶液合成法による固体電解質型燃料電池の開発に対する大きな成果が得られたと考えられる。
|