研究課題/領域番号 |
09355021
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 豊田工業大学 |
研究代表者 |
生嶋 明 豊田工業大学, 工学研究科, 教授 (10029415)
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研究分担者 |
藤岡 一彦 日本石英硝子(株), 技術課長
松山 豊和 東芝セラミックス(株), 主任研究員
伊藤 忠 (株)豊田中央研究所, 主任研究員
斉藤 和也 豊田工業大学, 工学研究科, 講師 (20278394)
藤原 巧 豊田工業大学, 工学研究科, 助教授 (10278393)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
28,500千円 (直接経費: 28,500千円)
1998年度: 14,100千円 (直接経費: 14,100千円)
1997年度: 14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
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キーワード | 光ファイバ / シリカガラス / ガラス転移 / 構造緩和 / ガラスファイバ |
研究概要 |
マルチメディア時代を迎えるにあたって、中継距離の増大による通信コストの低減や、通信網の拡大のために、現在実用化されている石英ファイバを凌ぐ低損失性を有するファイバの開発が必須である。従来、ファイバの伝送損失の主要因であるレーリー散乱を低減化させるために、ガラス組成探索が活発に行われてきた。本研究グループでは、これらの研究とは一線を画し、ガラスが本来有する究極の伝送特性を得ることを目的として、石英ガラスの液体ガラス状態での諸物性の研究を進めてきた。本研究では、レーリー散乱の原因である密度揺らぎを制御するためにガラス転移近傍の構造緩和過程を詳しく調べ、以下の結果を得た。 1。 凍結した密度揺らぎの構造緩和過程及びその不純物効果 OHやCl、Naなどの不純物は、粘性流動に支配されたa緩和を促進する。さらにこれらの不純物により副緩和過程が生ずることを光散乱およびFTIR測定より明らかにした。 2。 副構造緩和の過程における不純物の役割 副緩和は、不純物の拡散による局所的な構造緩和に起因することを誘電緩和測定より明らかにした。これらの知見をもとに、不純物を利用した構造緩和制御法を確立した。この制御法は、超低散乱ガラスの開発に直結する基盤技術であると同時に、耐紫外ファイバや超耐熱ガラスの開発に有用であることが明らかとなった。
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