研究課題/領域番号 |
09356007
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
生物環境
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
原 道宏 岩手大学, 農学部・農林生産学科, 助教授 (80003763)
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研究分担者 |
本條 毅 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (60173655)
庄野 浩資 岩手大学, 農学部・農林生産学科, 助手 (90235721)
稲田 委久子 岩手大学, 農学部・農林生産学科, 助教授 (90110650)
奥矢 明子 横河電機株式会社, 環境システム営業本部, 研究員
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
31,000千円 (直接経費: 31,000千円)
1999年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1998年度: 10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
1997年度: 16,900千円 (直接経費: 16,900千円)
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キーワード | 土壌 / 植物 / 大気 / SPAC / 蒸散 / 光合成 / 拡散抵抗 / 土壌水分張力 / キャピラリーバリア / 水分供給能力 / スペクトル測定 / 画像処理 / 水流 / 水分特性測定法 / 同化速度 |
研究概要 |
本研究課題に関し、実験および理論解析により、つぎの結果及び知見を得た。 1.土壌植物大気連続体水流実験装置を用い、トマト植物を対象に、蒸散速度と光合成速度を同時に測定・解析し、次の結果を得た。日蒸散量と光合成量は土壌水分張力の増加につれて顕著に低下したが、その比には大きな変化がなかった。葉から大気に至る水蒸気の拡散抵抗の日変化は、毎明期の初期から時間の経過とともにJ字状に大きくなったが、暗期中にほぼ回復した。明期における拡散抵抗の毎日の最小値と最大値を土壌水分張力に対してプロットすると、やはりJ字状になった。以上のことから、土壌水分張力が約400cm水柱以上になると、土壌水分張力が水流規制因子になること、および土壌温度の15℃から25℃への上昇は土壌水分張力が高いときに水流増を助けることが分かった。 2.トマト根系の土壌からの吸水速度の圧力特性について実験により検討し、日中の最大蒸散速度740mg/minを賄う水量を根から得るには7気圧程度の吸引圧力を必要とする見積もりを得た。なお、供試したトマトの根系は、いずれも、毎分数十mgの吸水を能動的に行う性能を有していた。 3.トマト苗の生育,水消費などに及ぼす土壌水分収支パターンの影響について実験により検討し、ポット容水量の50%以上に保つ土壌水分管理においては深刻な水ストレスを与えないが、25%以下では顕著な収量低下をもたらすことを見いだした。 4.土壌水分特性について、ワンステップ加圧法のデータ解析に関する新理論を導出し、排出水分量の時間データから土壌水の非線形拡散係数を求める解析方法を開発し、実験により検証を得た。 5.塩類土壌地帯における観測結果を解析し、塩生植生の葡萄茎の存在が土壌水の浸透能の増大を、ひいては溶脱効果の増大をもたらすことを見いだした。 6.作土の下に粗物質を敷く成層により塩類土壌を改良する際に成層の境界面に角度をつけることにより落脱がより円滑にできることを、実験により見いだした。
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