研究課題/領域番号 |
09356010
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森 裕司 (1998-1999) 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (40157871)
小川 智也 (1997) 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (30087572)
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研究分担者 |
山本 建樹 帝国臓器(株), 研究本部・天然物研究部, 主任研究員
額田 恭郎 理化学研究科, 細胞制御科学研究科, 専任研究員
塩田 邦郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80196352)
能田 健 鳥取大学, 農学部, 助教授 (60218287)
平田 統一 岩手大学, 農学部, 助手 (20241490)
森 裕司 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (40157871)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
30,300千円 (直接経費: 30,300千円)
1999年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1998年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1997年度: 16,700千円 (直接経費: 16,700千円)
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キーワード | ウマ絨毛性性腺刺激ホルモン(eCG) / ウマ卵胞刺激ホルモン(eFSH) / 糖鎖修飾 / 卵胞刺激ホルモン(FSH) / eCG / N-型複合型糖鎖 / 糖鎖合成法 / 変異遺伝体 / 活性評価 |
研究概要 |
妊娠馬血液から抽出されるウマ絨毛性性腺刺激ホルモン(eCG)製剤は、卵胞発育促進剤として広く用いられ、家畜の生産性向上や遺伝子変異動物作出のための過剰排卵の誘起など、応用・基礎の両面で極めて重要な役割を果たしてきた。ところが、抽出製剤は原料の入手量が不安定であることや、そのロットにより排卵誘起活性が異なること、さらに、不特定多数の妊娠馬の血液を利用するために様々な感染症の伝搬媒体となる可能性も懸念される等といった様々な問題が提起されていた。そのため、遺伝子組換え技術による製剤の開発が望まれてきたが、eCGは二つ(α、β)のサブユニットにより構成されるヘテロダイマーであること、さらに両サブユニットに付加されている糖鎖が生理活性に大きく影響していることから、遺伝子組換えによるeCG製剤の生産は未だに実用化されていない。本研究では、まず、αサブユニットの56および82番目アミノ酸に付加されるN型糖鎖の重要性を解析した。糖鎖付加部位アミノ酸変異体を作製し、in vitro実験系によるFSH様作用およびLH様作用の評価を行った結果、糖鎖付加のほとんどないeCG変異体でもFSH様活性が見られることが判明した。さらに、eCGのβ鎖とα鎖を融合タンパクとして発現するような組換え体でもFSH様活性を有することが明らかとなった。これらの結果は、βα融合型eCGタンパクを大腸菌で発現させ大量調整する方法が有効であること、即ち、大腸菌を用いた排卵誘起ホルモン製剤の生産が可能であることを示唆した。また、ウマ卵胞刺激ホルモン(eFSH)のβサブユニット遺伝子を新たにクローニングし、糖鎖欠失eFSH変異体の活性解析を行ったところ、eFSHの生理活性には糖鎖が不可欠であることが明らかになり、eCGの持つFSH様活性は、eFSHそのものの生理活性発現機構とは異なった機構により発現することが示唆された。
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