研究課題/領域番号 |
09358012
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
近藤 豊 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (20110752)
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研究分担者 |
西 憲敬 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00222183)
川崎 昌博 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70110723)
趙 永浄 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (00303595)
小池 真 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (00225343)
松見 豊 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (30209605)
高木 望 日本真空技術(株), 研究室長(研究職)
中島 英彰 国立環境研究所, 主任研究員 (20217722)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
25,600千円 (直接経費: 25,600千円)
1998年度: 9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
1997年度: 16,000千円 (直接経費: 16,000千円)
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キーワード | 硝酸 / 窒素酸化物 / 吸着 / 二酸化窒素 / 質量分析 / 対流圏 / オゾン / 成層圏 |
研究概要 |
質量分析測定で硝酸を高精度で計測するためには、硝酸の信頼性のある校正方法を確立する必要がある。このためにパーミエーションチューブから40Cの一定温度下で硝酸蒸気を発生させ、一定の希釈率で純空気と混合し、,既存の総窒素酸化物測定装置に導入し硝酸濃度を測定した。またパーミエーションチューブの重量変化から硝酸の発生量を推定した所、総窒素酸化物測定装置で測定した値と10%の差で一致した。次に質量分析計に試料大気を取り込む為の導入管、校正用の硝酸を混合させる為のシステムに硝酸を導入し、大気中での測定における硝酸の校正を模擬実験した。この結果、硝酸の導入及び遮断の際20分以上にわたり硝酸の信号が高いまま残った。これは硝酸が導入システムの壁に付着し、徐々に放出される為である。導入管を大幅に短くする等の工夫により多少の改善が見られた。 硝酸を除去するナイロンフィルターつきおよびナイロンフィルターなしの2つの総窒素酸化物同時測定により10EA0.1ppbvの硝酸濃度を決定した。硝酸を添加しない状態でもナイロンフィルターの有無により、2つの総窒素酸化物測定信号に0.1ppbv近い差が生じ、この差が0.1ppbv近く変動した。一方、既存の質量分析計を用いて、硝酸を含まない資料空気と、0.1EA10ppbvの硝酸を含む空気を交互に導入し、質量分析計の硝酸信号を測定した。硝酸を含まない資料空気を導入しても0.05-0.1ppbv程度の硝酸の質量スペクトルが検出された。これは、資料導入用の配管及び、質量分析計の表面に付着した硝酸の放出によるものと理解される。このバックグラウンド信号は、総窒素酸化物の実験と同様の時間変動をした。このように、高い時間分解能で、0.0lppbv程度の精度で硝酸を測定する際に、バックグラウンド信号をなるべく押さえ、しかも安定させることが非常に重要であることが分かった。
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