研究課題/領域番号 |
09358019
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中村 孝志 京都大学, 医学研究科, 教授 (10201675)
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研究分担者 |
奥長 清行 日本電気硝子(株)生体材料開発室, 主任
岡 正典 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (20088537)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
28,100千円 (直接経費: 28,100千円)
1999年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1998年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1997年度: 17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
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キーワード | チタン / 生体活性材料 / アルカリ熱処理 / 動物実験 / push-out Test / ポーラス材料 / 骨結合 / チタン合金 / アルカリ加熱処理 / 多孔性 / push out test / プラズマスプレー / バイオマテリアル / 生体活性 |
研究概要 |
本研究の目的は以下に示した内容である。 1.アルカリ熱処理チタンまたはチタン合金が骨と結合することを成犬で確認する。 2.生体活性セラミックスやポーラスなチタンと結合強度を比較する。 3.臨床で使用されているチタン合金の螺子や骨置換インプラントの表面を全体活性化し、その親和性と骨結合性を、処理しないコントロールと比較する。結合強度の経時的な変化を観察する。 その結果以下の点が明らかになった。 1.アルカリ熱処理チタンおよびチタン合金は擬似体液中で骨類似のアパタイ形成し、その構造は傾斜材料構造となる。(文献1) 2.チタンまたはチタン合金をアルカり熱処理を行うと家兎脛骨に化学的に結合する事が判明した。(発表文献文献2、3、4) 3.成人大腿骨、片側骨皮質に表面平滑な円柱状の処理チタンと未処理チタンを挿入した後、push-out testを行い骨との結合を検索し、アルカリ熱処理チタンが骨と結合する事が判明した。(文献5) 4.より実用的なポーラス表面として、チタンのプラズマスプレイコ-ティング材料を3.と同様にテストしてアルカリ熱処理が骨との結合性を増強せることが判明した。(文献6)。 5.アルカリ熱処理したチタンおよびチタン合金では長期間湿度の高い場所に保存すると、in vitroでアパタイト形成が低下することが判明し、この対策として、処置後蒸留水で洗浄するとアパタイト形成が低下しないことがわかった。アルカリ熱処理後に蒸留水で洗浄した直径5mm・長さ25mmのサンプルを、家兎の大腿骨に挿入した材料のpush-out testを行い骨結合性が高くなることが判明した。(発表を準備中) このような所見は家兎のみでなく成人を用いても証明され、人工関節での材料と骨の結合に応用できる見通しがたち、セメントレス人工股関節の大腿骨コンポーネントで平成12年より臨床治験を始める予定である。 本研究でアルカリ熱処理でチタンおよびチタン合金は骨と結合する事が判明した。
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