研究課題/領域番号 |
09410011
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
印度哲学(含仏教学)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
井狩 彌介 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (40142012)
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研究分担者 |
藤井 正人 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (50183926)
徳永 宗雄 京都大学, 文学研究科, 教授 (70143998)
赤松 明彦 九州大学, 文学部, 教授 (80159326)
渡瀬 信之 (渡瀬 伸之) 東海大学, 文学部, 教授 (00056110)
矢野 道雄 京都産業大学, 国際言語科学研究所, 教授 (40065868)
荒牧 典俊 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (30027536)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 古代インド / マハーバーラタ / シャーンティ・パルヴァン / ラージャダルマ / 王権 / インド政治史 / サンスクリット文献 / 電子テキスト / ヒンドゥー法典 / マハーバーラダ / アルタシャーストラ / 古典インド / インド法典 / ダルマ / 王法 / インド / ダルマシャーストラ |
研究概要 |
(1)本研究では、インド文献学の多様な分野の研究者の共同研究により、古代インドの王権をめぐる諸問題を文献学の方法を中心に据えて解明することを目的とした。これまでの研究史を踏まえて、研究の焦点を叙事詩『マハーバーラタ』に置いた。紀元前4世紀から紀元後4世紀頃までの王権確立に至る時期において、文献資料としてこのテクストが最も重要な情報を提供するからである。研究内容は、研究分担者を中心として開催された定期的な共同研究会と研究の補助資料としての研究資料データの作成とからなる。 (2)共同研究会は、研究期間内に45回の定期的な会合をもち会読形式で研究を進めた。『マハーバーラタ』第12巻「シャーンテイ・パルヴァン」の中で、王権関連のまとまった記述のある「ラージャダルマ・パルヴァン(王法章)」(12.56-138)については、いまだ文献学的な精密な基礎研究がなされていない。この章に焦点をあて、検討をおこなった。共同研究で蓄積された報告資料は詳細な注記をともなった翻訳の形で総量1000ページを越える。今後の関係研究にとって重要な資料となるので、公表にあたっては、主として、インターネットを通じた電子ファイルの形式を準備している。現在の研究状況では、第一線の研究者のほとんどがコンピュータを利用して研究を進めており、資料の公開には。印刷体よりも検索機能が格段に優れた電子ファイルの形式のほうが研究成果をより広く利用される可能性が高いからである。このために、HTML方式でのテクスト成形をはかり、最終的な修正のうえ、近くインターネットで公開する。 (3)研究会と併行して行った研究資料データの作成では、分担作業により、後期ヴェーダ文献、叙事詩、プラーナなどの厖大なサンスクリット文献群から王権関係記述を網羅して編纂した資料を作成した。世界でも初めての画期的なこのデータファイル『古代インド王権関連ファイル(仮称)』は、テクストをコンピュータで検索利用可能な電子テクストとして入力した。インターネットを通じて世界の研究者に公開される本ファイルは、インドの政治、行政、さらに王権と関連する文化史、宗教史を扱う研究者にとって極めて有用な必須の研究補助資料として活用されるものと確信している。
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