研究課題/領域番号 |
09410015
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
倫理学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
大杉 佳弘 (1999) 熊本大学, 文学部, 助教授 (80203777)
船木 亨 (1997-1998) 熊本大学, 文学部, 教授 (30190119)
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研究分担者 |
城 達也 熊本大学, 文学部, 助教授 (70271608)
寺岡 伸悟 甲南女子大学, 文学部, 助教授 (90261239)
池田 光穂 熊本大学, 文学部, 助教授 (40211718)
大杉 佳弘 熊本大学, 文学部, 助教授 (80203777)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | メディア / 倫理 / コミュニケーション / 規範 / 情報化 / 公共性 / 地域社会 / 権力 / 電子 / 知識人 |
研究概要 |
本研究は、ネットワーク上における公共性概念の批判的検討、高度メディア化が現代の主体形成に関わる具体的様相、高度メディア化が要求する倫理的構成的諸規範の解明を目的とする。3年目の本年度は、一昨年度から立上げておいたサーバ更にモバイルコンピューティングを活用して調査を行いつつ意見交換をし、研究会を重ねた。そして、それぞれの視角から高度メディアをどのように把握できるかを探究して3年間の報告書に纏めた。 大杉は、コミュニケーションと情報処理におけるメディア体制の変動が認識的規範とどう関わるかを明らかにするべく、今年度は音声や<かかれたもの>等との関係を含めた全体的メディア体制における電子メディアのあり方を考察している。池田は、マクルーハン理論の受容と衰退、更にその後の再評価を整理して、高度メディア社会が人間社会の倫理規範を浸食しているという議論とそれに対抗する議論の系譜関係を明らかにしようとしている。寺岡は、地方の地域社会に情報化が齎したもの、および齎そうとするものは何かを、村の現場から記述しているが、今年度は国の最新の地域情報化戦略が実施されようとする経緯・過程に即して見ようとしている。城は、ドイツにおける高度メディア社会に関する議論の検討を通して高度メディア社会を考察して来たが、今年度は2000年問題を例に、現代のコンピュータ社会とリスクの問題についてのドイツでの議論を紹介、整理している。 我々は、漠然と多様な問題が指摘されている状況に対して、どこに真の問題があるかを、一方で事柄の基礎的な事象とそれらについて諸言説に立ち戻って、他方情報化の現場での調査に基づきつつ、明らかにしようとしたのであるが、3年間の研究によって問題を解きほぐすためのいくつかの論点を得た。
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