研究課題/領域番号 |
09410024
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験系心理学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
中原 大一郎 浜松医科大学, 医学部, 教授 (80128389)
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研究分担者 |
中村 直人 浜松医科大学, 医学部, 教務職員 (30211436)
沖 隆 浜松医科大学, 医学部, 助手 (20169204)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1997年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | 自己刺激行動 / 不動化ストレス / グルタミン酸 / 内側前頭前野 / グリココルチコイド / ナチュラルキラー細胞 / T細胞 / B細胞 / 前頭眼窩野 / テトロドトキシン / 取り組み阻害 / 内分泌反応 / 免疫反応 / マイクロダイアリシス / 嫌悪性行動 / 欲求性行動 / ストレス / 酵素一蛍光分析 / グルココルチコイド |
研究概要 |
本研究の目的は、欲求性と嫌悪性の行動に伴うストレスがラットの内分泌、免疫および神経化学的機能にいかなる影響を及ぼすかを調べることであった。欲求性と嫌悪性の刺激には、それぞれ脳内自己刺激と不動化を用いた。得られた結果は次の通りである。(1)ラジオイミュノアッセイにより血清コルチコステロン濃度を測定した。自己刺激と不動化ストレスは同程度に血液中のコルチコステロン濃度を増加させた。(2)脾臓リンパ球におけるB細胞とT細胞分裂促進物質に対する細胞免疫反応は[^3H]チミジンの取り込みにより、また脾臓リンパ球のナチュラルキラー細胞活性はYAC-1に対する[^<51>Cr]遊離アッセイにより測定した。不動化ストレスはこれらの免疫反応をすべて抑制したが、自己刺激行動は免疫機能に対してなんらの影響も及ぼさなかった。(3)内側前頭前野のグルタミン酸反応に及ぼす欲求性と嫌悪性刺激の効果はマイクロダヤリシスにより測定した。欲求性行動においては刺激中やや減少し刺激後大きく増加する2相性の反応パターン、いっぽう嫌悪性行動においては刺激中と刺激後に正のピークをもつ2峰性の反応パターンを生じた。すなわち、両行動に対して内側前頭前野のグルタミン酸は異なる反応パターーンを示すことが観察された。また、これらの行動によって誘発されるグルタミン酸反応はテトロドトキシンによって減弱したが、テトロドトキシン非感受性反応には正常反応に見られる2相性のパターンが認められた。一方、テトロドトキシン感受性成分は共に単相性の増加パターンを示しタイムコースも類似することが推定された。したがって、欲求性および嫌悪性行動により誘発される内側前頭前野のグルタミン酸反応は異なるタイムコースを有し、その差はおもにテトロドトキシン非感受性成分によってもたらされることが示唆された。
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