研究課題/領域番号 |
09410038
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
高木 和子 立命館大学, 文学部, 教授 (90091834)
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研究分担者 |
桜谷 真理子 立命館大学, 産業社会学部, 助教授 (50288619)
荒木 穂積 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (00123480)
土田 宣明 立命館大学, 文学部, 助教授 (40217328)
西川 由紀子 華頂短期大学, 講師 (60249365)
柴田 直峰 京都保育福祉専門学校, 講師
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 継承的学び / 共生的学び / 仲間関係 / 文字の読み書き / 文化的学習 / 保育環境 / はんこ作文 |
研究概要 |
本研究は、幼児期における継承的学びが、仲間関係を土台とする共生的学びとどのようにつながりながら始められるかという視点から、個人における知識の獲得のための学びのもつ社会的側面を明らかにすることを目的にしている。具体的には、次の4点から行われた。(1)子どもの生活の文化的背景の記述ーー観察対象園の保育の方針や子どもをみる保育者の視点を明らかにするための、カリキュラム分析や保育者の子ども評価についてのデータ分析 (2)観察対象児の文字読みや書きことば(絵本など)の興味などの個人データの収集 (3)縦断観察の対象となる4歳クラス児の絵本の借りだし行動と、その後の自由活動時における仲間同士による絵本読み活動の観察 (4)5歳児を対象にしたはんこ作文活動への参加行動の分析 文字読みや認知発達に関する個人データと、4歳期、5歳期における読み書き行動の観察結果から、文字の自発には5つのパターンがあることが見いだされた。4歳になるまでにすでにかなり流暢に読めるようになっている子は、認知発達も早く過程でのサポートがあると考えられるが、保育園での活動はあまりかっぱつではないものが見られた。読みの知識は早くからあっても読み行動に結びついていないものもみられた。彼らも含めて、4ー5歳期に読みが獲得されていく子どもたちは、仲間の行動をよく観察し、活発に相互作用を展開していた。5歳の終わりになっても自発的な文字読みが見られないものもあった。彼らは仲間との相互作用からでは学びが定着しない可能性が考えられた。 その他、5歳期のはんこ作文における相互作用の分析や、保育者の子どもの日常行動の評定の分析、家庭や園での絵本の貸し出し行動の分析などをとおして、対象となった保育園のカリキュラムが子どもたちの自発的な学びを援助していることが明らかにされた。
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