研究課題/領域番号 |
09410045
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
小田 利勝 神戸大学, 発達科学部・附属人間科学研究センター, 教授 (90124536)
|
研究分担者 |
浅田 匡 神戸大学, 発達科学部・附属人間科学研究センター, 助教授 (00184143)
野上 智行 神戸大学, 神戸大学長 (80127688)
小石 寛文 神戸大学, 発達科学部, 発達科学部長 (70030591)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
11,300千円 (直接経費: 11,300千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1997年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
|
キーワード | 高齢者 / ライフ・スキル / コンピテンス / サクセスフル・エイジング / 神戸 / 老後生活観 / 主観的老化度 / 共分散構造分析 / ライフスキル / 高齢化社会 / 神戸市 / 日常生活活動能力 / サクセスフルエイジング / 老後生活満足 / リビング・スキル / 社会的適応 / 日常生活能力 / 高齢化 / サード・エイジ / Pre-Retirement Association |
研究概要 |
サクセスフル・エイジングは、社会老年学やエイジング研究と呼ばれる領域では早くからもっとも多くの関心を集めてきたテーマであるが、高齢者(高齢期)のライフ・スキルと関連させた研究は内外ともにほとんどない。本研究では、サクセスフル・エイジングやライフ・スキル、コンピテンスに関する理論的検討を行った後に、神戸市在住の65歳以上の男女二十数万人の中から5千人を無作為に抽出し、A4判31頁、総質問数約700問の調査票を用いて郵送調査を行った。2,732人から回答があり、回収率は55%である。その調査結果に基づいて、探索的因子分析および共分散構造分析を用いて、サクセスフル・エイジングに関する尺度として、それぞれ2つの1次元尺度からなる「老後生活観尺度」、「アフェクト・バランス尺度」、「主観的老化度尺度」を作成するとともに、類似尺度を含めて54個のライフ・スキル/コンピテンスに関する1次元尺度を開発した。その中からそれぞれ独立な29個の1次元尺度を高齢者のライフ・スキル/コンピテンスを測定する尺度として提案した。そして、以上の諸尺度を用いて、ライフ・スキルがサクセスフル・エイジングにどのように作用しているかを分析した。その結果、以下のことが明らかになった。「自分を大切にする」、「目標設定」、「ストレス処理」、「明朗快活」といったライフ・スキルは、年齢や経済水準よりも「肯定的老後生活観」をより強く促進していること、「自分に忠実」や「怒りの処理」、「孤高」、「積極的親密性」といったライフ・スキルは、「年齢」という人口学的要因よりも「否定的老後生活観」をより強く促進していること、「アスピレーション」や「手先の器用さ」、「個性が強い」といったライフ・スキルは「ポジティブ・アフェクト」を促進し、「おしゃれ」、「ナルシシズム」、「親和性」といったライフ・スキルは「ネガティブ・アフェクト」に促進的に作用していること、「孤立性」、「自分に忠実」、「孤高」、「依存性」、「ナルシシズム」、「個性が強い」、「ノーティ」といったライフ・スキルは「主観的老化度」を促進していること。以上の結果は、サクセスフル・エィジングをめぐるこれまでの理解や施策として取り入れられている諸事業や学習・訓練プログラムなどに再検討を求める新たな知見であると考える。
|