研究課題/領域番号 |
09410050
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
宮野 勝 中央大学, 文学部, 教授 (30166186)
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研究分担者 |
木村 邦博 東北大学, 文学部, 助教授 (80202042)
織田 輝哉 慶應義塾大学, 文学部, 助教授 (20276421)
山岸 俊男 北海道大学, 文学部, 教授 (80158089)
富山 慶典 (冨山 慶典) 群馬大学, 社会情報学部, 助教授 (50207627)
斎藤 友里子 奈良女子大学, 文学部, 助教授 (80278879)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
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キーワード | 公正 / 公平 / 公正感 / ルール / 努力 / 変化 / 意識 / 能力 / 社会的公正 / 分配公正 / 社会的公正感 / 意識構造 |
研究概要 |
2000年10月に英文の報告書を完成させた。英文報告書段階では、たとえば以下のような暫定的な結論が得られている。 日本の公正感の時系列的変化について、1)1991年と比較して1997年には、貧困をより社会的な原因に求めるなど、公正感について一定の方向への若干の変動がみられた。しかし、「バブル経済」崩壊・政党の離合集散などの1990年代における社会の大きな変化にも関わらず、公正感の変化はそれほど大きくはなかった。ただし、2)戦後というより長期のスパンで眺めるとき、1990年代における日本社会を不公正と見る者は、著しく増加していると指摘された。 公正感の日本的特質については、1)ルールに準拠して判断を行う傾向や、2)ムラ的平等主義などが見いだされ、3)異質な他者との接触がその傾向を促進することが指摘された。また、努力観について、4)「努力万能観を持ち、機会の不平等を認知しない」という意識セットをもつ人がある程度の割合で存在し、また、6)50歳以上の人々に多いと推測された。 さらに、マイノリティに関する政策意見形成に関して、1)人びとが想定する世間一般の政策意見、2)マイノリティに対する社会的認知(偏見や差別、不公平に関する認知)、そして、3)保守的な特性(権威主義、政治的保守性、年齢の高さ)の三者が影響力をもつとされた。 今後、さらなるデータ分析と、分析結果の含意の検討が必要と考えている。
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