研究課題/領域番号 |
09410066
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤田 英典 東京大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (30109235)
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研究分担者 |
油布 佐和子 福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (80183987)
名越 清家 福井大学, 教育学部, 教授 (20030041)
WONG SukーYin (WONG SokーYin / SUK?YING Wong) 国際基督教大学, 教養学部, 助教授 (80231174)
紅林 伸幸 滋賀大学, 教育学部, 講師 (40262068)
酒井 朗 お茶の水女子大学, 文教育学部, 助教授 (90211929)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
1999年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1997年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | 教育改革 / 教育の再構造化 / 教師文化 / 教師役割 / 教職の専門性 / 教師の多忙化 / 教師の同僚関係 / 教師のエートス / 教育の公共性 / 教育の私事化 / 信頼 |
研究概要 |
本研究は、社会の変化と教育の再構造化が進むなかで、教師の役割・活動や教師文化がどのように変化しているかを比較社会学的に考察したものであり、主に次の4つの作業・活動を行った。 (1)日本と中国の小・中学校の教師を対象に質問紙調査「教師の生活と意識に関する調査」を実施すべく作業を行い(有効サンプル数:日本1277人、中国728人)、その調査結果の概要及び基礎集計表を中心にした科研費研究成果報告書『教師の生活と意識の日中比較』(2001年3月、総貢数169貢)を印刷・公表した。 (2)PACT 日本チーム(本研究の共同研究者)と現場教師による「教育実践・教師文化研究会」を組織し、定期的に例会を開催し、変動社会における学校と教師役割に関する諸問題について多角的に検討し、その成果を、科研費研究成果報告書『変わる学校・変わる社会』(1999年3月、総貢数154貢)として印刷・公表した。 (3)全国小・中学校学校行事研究会との共同で「学校行事の実態と教師の意識に関する調査」(東京調査と全国調査の2回、担当:PACT日本チームメンバー山田真紀)を実施し、その成果を平成10,11年度の『学校行事研究集録』に公表した。 (4)PACT国際カンファレンス及び日本教育社会学会等で研究成果を発表すると同時に、大学紀要論文に研究成果を発表した。また、本研究の成果及び「教育実践・教師文化研究会」での議論を踏まえて、本研究のメンバー油布佐和子編の『シリーズ子どもと教育の社会学5 教師の現在・教職の未来』(教育出版 1999年)に本研究のメンバー5人が寄稿した。 主な知見としては、次のようなものがある。(1)日本でも中国でも教職は多様な活動から成り立っているが、その組織形態や教師の意識の違いはそれぞれの歴史的背景や学校文化の伝統や経済社会的・教育的発展段階などを反映している。(2)学校教育の拡大と教育行政の官僚制化が進むにつれて教職は多忙化する傾向にあり、こんにち教師は学校・教師に対する多様な要請と批判のプレッシャーにさらされている。(3)教師の協同関係は、集団文化の伝統と絡み合いながらも、教員組織や教師役割の中に制度化されており、そのありようは教師文化や教員のエートスに影響を及ぼしている。
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