研究課題/領域番号 |
09410097
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
東洋史
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
佐藤 文俊 筑波大学, 歴史・人類学系, 助教授 (50261748)
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研究分担者 |
楠木 賢道 筑波大学, 歴史・人類学系, 講師 (50234430)
中井 英基 筑波大学, 歴史・人類学系, 教授 (70068758)
片岡 一忠 筑波大学, 歴史・人類学系, 教授 (50092515)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1998年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 档案 / 文書行政 / 奏摺 / 清朝 / 皇帝 / 官僚 / 満漢合璧 / 官印 |
研究概要 |
研究は大きく二つの方向でおこなわれた。その一は研究テーマに則した、明清時代档案文書の整理・目録作成・解題、文書制度の解明、関係用語の解説、および文書行政・制度に関わる諸問題についての作業・研究であり、もう一つは各研究分担者の梢案文書を利用した個別研究である。前者については、(1)甘利・楠木の明清両朝の梢案文書の特徴を実物に即して調査研究によって、各梢案文書の現存状況と史料的価値を総体的に把握するとともに、時代的差異、支配民族の違い等、王朝による文書行政の異同を解明することができ、目録化が進められた。(2)その文書が官衙の間でどのような形式と手順に送達され、政策遂行がなされているかは片岡の文書制度の研究によって、避諱、抬頭、書式等の行政文書の諸側面を概括的に知ることができた。(3)清朝文書の特徴の一つである満漢合璧文書については、楠本・鈴木・中西による官僚から皇帝への奏摺の解読が成果として挙げられる。満文・漢文を比較することではじめて、満文文書には漢文文書に見られない内容が含まれることを知る。そして皇帝は満文でしゅ批(コメント・命令)を付すことから、清朝政治史研究における満文文書の重要性を確認できた。また、(4)片岡は、文書に押された官印についてその制度的特徴を明らかにするとともに、清朝後期における制度の変化をはじめて解明した。さらに岩手県立博物館所蔵の満漢合璧印の調査をおこない、今後の研究に備えた。 つぎに後者の個別研究として、中井は清朝後期の漢籍史料と文書史料を利用して新興勢力である企業家の類型化を試み、佐藤は明朝の文書を駆使して明朝の宗室に関する研究(「王府の研究」)を完成させた。
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