研究課題/領域番号 |
09410110
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
考古学(含先史学)
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研究機関 | 奈良国立文化財研究所 |
研究代表者 |
松井 章 奈良国立文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 主任研究官 (20157225)
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研究分担者 |
牧野 久実 琵琶湖博物館, 学芸技師
石黒 直隆 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (00109521)
臼杵 勲 奈良国立文化財研究所, 文化庁記念物課, 調査官 (80211770)
平山 良二 (平山 良治) 国立科学博物館, 筑波実験植物園, 主任研究官 (50124186)
牧野 久美 琵琶湖博物館, 学芸技師
加藤 真二 奈良国立文化財研究所, 平城宮跡発掘調査部, 文部技官 (20261125)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
1999年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1997年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | 有機遺物 / 動物遺存体 / 植物遺体 / 土壌微細形態学 / フローテーション / 骨角器 / 環境考古学 / 動物考古学 / 植物考古学 / 遺伝子考古学 / 生物考古学 / 生態考古学 / 家畜史 |
研究概要 |
3年間の研究期間を通じて以下の成果を挙げることが出来た。 1.様々な種類の遺跡土壌の中から、種子、動物骨などの微細遺物を採集する方法を改良する事が出来た。 2.過去の人間の生活によって生じた有機物が分解して生成された無機物質を遺跡土壌から抽出して、墓、ゴミ溜め、溝、築地基壇などの異なる遺構に適用した結果、人間活動の結果、生じると考えられる大部分のリン酸、硫黄などが、主として土中の雨水の浸透などによって流出して、ほとんど残っていないことが判明した。しかし、人間の活動によって影響を受けないアルミニウムなどの元素を比較試料として使うことで、墓、ゴミ捨て場、住居址の生活面の確認が出来た。 3.畑、住居址床面を中心に土壌微細形態学的研究を推進し、耕作による団粒構造や生物の活動痕跡、炭化材などの観察により人間の生活、活動の場の特徴を明らかにすることが出来た。 4.新潟県牛道遺跡の土坑から出土した微細な魚骨が、阿賀野川水系に生息するトゲウオ科のトミヨであることを、琵琶湖博物館から寄贈を受けたトゲウオ科魚類の現生骨格標本との比較で判明し、日本で初めてトゲウオ科魚類を人間が食べていることを明らかに出来た。 5.広島大学の実施する広島県帝釈峡の弘法滝洞穴の縄文早期〜前期の層から、オオサンショウウオの骨格が出土していることを明らかにし、考古学で初めて人類が両生類のサンショウウオを摂食していたことを確めることが出来た。 6.大阪市長原遺跡から出土した動物遺存体の分析で、7世紀の牛馬の処理技術を明らかにすることが出来た。
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