研究課題/領域番号 |
09410116
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
国文学
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
岩下 武彦 中央大学, 文学部, 教授 (00044735)
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研究分担者 |
樹下 文隆 広島女子大学, 国際文化学部, 助教授 (70195337)
小川 靖彦 日本女子大学, 文学部, 助教授 (10249922)
江富 範子 京都女子大学, 短期大学部・文学部, 助教授 (90203637)
深沢 眞二 (深沢 眞ニ) 和光大学, 人文学部, 助教授 (80218875)
千艘 秋男 東洋大学, 文学部, 教授 (20103575)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 三条西実隆 / 一葉抄 / 室町時代 / 万葉集 / 和歌 / 連歌 |
研究概要 |
本研究の目的は、従来軽視されがちであった三條西実隆を中心とする、室町時代における万葉集研究と享受について、万葉集の研究史・享受史という立場からのみではなく、当時の和歌・連歌・歌学・古典研究の状況をも視野に収め、文学史的観点から総合的に捉え直そうとすることにあり、平成9〜11年度の3カ年に亙る、中世万葉集研究会の共同研究として取り組んだ。 平成9年度から、『一葉抄』諸本の基礎的な文献調査に重点をき、特に京都大学附属図書館蔵本の文献調査と全文翻刻とに努め、11年度に全文翻刻を完成した。併せて、今日確認し得た現存諸本、国立歴史民俗博物館蔵高松宮本・お茶の水図書館蔵本・静嘉堂文庫蔵本・国文学研究資料館史料館蔵本・刈谷市立刈谷図書館蔵本の文献調査および資料収集を行った。 これと併行して、平成10年度には、『校本一葉抄』作成の基本方針を決定し、基礎的な作業に取り掛かった。また、実隆の万葉集研究を総体として捉えることにも努め、国文学研究資料館蔵『萬葉集註釈』や京都女子大学図書館蔵『かなかき萬葉集』等との比較を通して、実隆の万葉集研究の全体像を把握し、室町時代における万葉集の研究と享受の中で、実隆の担った役割とその意義についての考察・検討を行った。 これらの研究により、京都大学附属図書館蔵本が、自筆本の忠実な写本であり、基本資料として価値の高いものであること。またそこで確かめられた新たな『一葉抄』本文をもとにして、万葉集古写本の訓との比較検討を行う必要があること。三條西実隆を中心とする室町時代における万葉集研究と享受について、仙覚本以外の諸本の影響を見直す必要があること、等の諸点が明らかになった。
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