研究分担者 |
兼田 正治 大阪市立大学, 理学部, 教授 (60204575)
柏原 正樹 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (60027381)
森田 良幸 広島大学, 理学部, 助手 (20243545)
菅野 浩明 広島大学, 理学部, 助教授 (90211870)
隅廣 秀康 広島大学, 理学部, 教授 (60068129)
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研究概要 |
1 アフィン・リー代数の最高ウェイト表現の研究 研究代表者と分担者の柏原正樹は,アフィン・リー代数の既約最高ウェイト表現の指標に関する研究を行った.まず,非臨界レベルの有理ウェイトを最高ウェイトに持つ既約表現に対して,Kazhdan-Lusztig型指標公式が証明し,その後これをさらに有理ウェイトとは限らない任意の非臨界ウェイトに拡張した. 今後の課題は臨界ウェイトを最高ウェイトとする既約表現の指標公式を求めることである.また臨界ウェイトの場合の幾何学的背景を探ることである. 2 一般超幾何方程式系とRadon-Penrose変換の研究 研究代表者は,旗多様体の間のRadon-Penrose変換について,弱同変D加群の理論を用いて詳しく調べ,それがD加群論的意味で,単射になるための十分条件・全射になるための十分条件を与えた.またこれらの条件がどの場合に満たされているかを具体的に求めた. 今後の課題はRadon変換の像および核を決定することである. 3 概均質ベクトル空間の量子変形の研究 研究代表者と分担者の森田良幸らは共同研究により,放物型概均質ベクトル空間に対してその関数環のq変形を構成した.森田はさらにこれを例外型単純リー代数に適用し,例外型単純リ一代数に付随する放物型概均質ベクトル空間の量子変形を具体的に求め,また基本相対変式のq類似を与えた. 今後の課題はゼータ関数の関数等式などの概均質ベクトル空間に関する数論的結果のq類似について考えることである.
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