研究分担者 |
長澤 壯之 (長澤 牡之) 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70202223)
堤 誉志雄 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10180027)
西浦 廉政 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (00131277)
立澤 一哉 東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (80227090)
飯田 雅人 岩手大学, 教育学部, 講師 (00242264)
中野 史彦 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10291246)
増田 久弥 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10090523)
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配分額 *注記 |
10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
1999年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1998年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1997年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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研究概要 |
1.高木は主として活性因子-抑制因子型の反応拡散系の定常解の安定性について,柳田英二,Wei-Ming Niと連絡をとりあって研究した.ある単独半線型ノイマン問題の特異摂動解で,あるエネルギー汎函数を最小にするものは,境界の平均曲率が最大になる点に集中するようなスパイク状の形状を持つことが知られていた.本研究では,抑制因子の拡散係数が無限大になった極限系がこの単独半線型方程式によって近似出来ることに着目し,多次元領域において,最小エネルギー解に対応する定常解の安定性を考察した.その結果,抑制因子の反応時定数が小さいときはこの定常解は安定であるが,大きいときは不安定であり,安定性が失われるときに周期解が分岐することが分った.さらに,球の場合に単独半線型ノイマン問題のスパイク状解は軸対象でなければならないことを,Chang-Shou Linの協力のもとで,証明した. 2.西浦は,飯田と協力しつつ,時問とともに複雑化する遷移パターンの発生機構を明らかにするため,数値シミュレーションを行ないながら研究を展開し,自己複製的パターンの構造を解明した. 3.堤と立澤,中野は共同で非線型波動方程式系やシュレーディンガー方程式について実解析的手法を用いて研究し,初期値問題の適切性や固有値分布に関して新しい結果を得た. 4.増田と長澤は非線型拡散方程式の解の挙動についての基礎的研究を進めた.増田は,弱解に対する最大値原理を証明し,また,定常解の存在・不存在に関する基本的結果として,星形でない領域における非線型楕円型方程式の非自明解の不存在を示した.長澤はナヴィエ・ストークス方程式の弱解のエネルギー不等式を精密化した.
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