研究課題/領域番号 |
09440057
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
尾畑 伸明 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究所, 助教授 (10169360)
|
研究分担者 |
有光 敏彦 筑波大学, 物理学系, 教授 (50134200)
南 和彦 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究所, 助教授 (40271530)
青本 和彦 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究所, 教授 (00011495)
洞 彰人 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (10212200)
ACCARDI Luig 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (80283464)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
1999年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1998年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1997年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
|
キーワード | ホワイトノイズ / 量子ノイズ / 中心極限定理 / 伊藤公式 / 量子確率微分方程式 / 散逸量子系 / 量子論の確率極限 / 量子マルコフ鎖 / 量子ホワイトノイズ / ホワイトノイズ解析 / 無限次元解析 / 統計的独立性 / ランダムウォーク / 直交多項式 / 非線型確率解析 / ランダムウオ-ク / 量子系の確率極限 / 無限次元回転群 / 量子確率過程 |
研究概要 |
(1)正規積ホワイトノイズ方程式 ホワイトノイズ解析のアイデアを導入することで、従来の伊藤型量子確率微分方程式を「正規積ホワイトノイズ方程式」として著しく一般化し、解の諸性質をホワイトノイズ超関数によって記述した。また、ホワイトノイズ空間上のコーシー問題の解が、1-径数変換群の応用で求められ、無限次元調和解析に新しい視点が加わった。 (2)高次ホワイトノイズとくりこまれた伊藤公式 量子ホワイトノイズの高次巾を含む正規席ホワイトノイズ方程式に付随する伊藤公式は「くりこみ」をともない、その構造がホワイトノイズ作用素論によって明らかにされた。極めて特異な係数を持つ(量子)確率微分方程式の解構造の解析に応用された。 (3)量子論の確率極限 固体物理におけるアンダーソン模型や双極子近似なし量子電気力学モデルなどの標準的なハミルトン模型から、確率極限の手法によって、量子ノイズとそれを含む両氏確率微分方程式が導入された。強い非線形相互作用に直に扱うこと可能となり、現れる新現象を統一的に記述するために相互作用フォック加群の理論を構築した。 (4)散逸量子系の数理 ミクロ系からマクロ系への移行を物理学的解釈により重視して議論するために、正準演算形式によって散逸量子系を扱う非平衡熱場力学(NETFD)を発展させた。散逸過程を記述する種々の方程式の相互関係が一貫した体系の下で明らかにされた。 (5)中心極限定理 代数的確率論の枠組みによって「シングルトン独立性」を導入し、付随する中心極限定理と極限の確率過程を導き、量子ノイズの数学的起源を包括的に議論した。離散グラフ上の酔歩と関連させることで、生成・消滅作用素の類似物が主要な役割を演ずることが明らかにされた。 (6)その他 量子マルコフ鎖、複素ホワイトノイズとコヒーレント状態表現、S-変換や作用素シンボルに対する逆公式、量子実在・局在性、統計不変量、などに一定の成果が上がった。
|