研究課題/領域番号 |
09440089
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
中澤 清 (1999) 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (10025455)
井田 茂 (1997-1998) 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (60211736)
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研究分担者 |
榎森 啓元 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (30262257)
渡辺 誠一郎 名古屋大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (50230967)
井田 茂 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (60211736)
田中 秀和 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (00282814)
大槻 圭史 山形大学, 理学部, 助手 (00250910)
中澤 清 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (10025455)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 太陽系 / 木星型惑星 / 地球型惑星 / 系外惑星 / 原始惑星系円盤 / 軌道安定性 / 天体力学 / 数値シミュレーション / 系外惑星系 / ガス惑星 / ガス円盤 / 木星軌道 / 惑星形成 |
研究概要 |
現在までに三十個程度の太陽系外の惑星(系外惑星と呼ぶ)が発見されている。それらは観測上の制限から、みな比較的質量の大きな木星型の巨大ガス惑星だが、軌道半径が水星軌道より遥かに短いものや軌道離心率が小惑星や彗星のように大きいものなどがある。こうした系外惑星の多様性を一般的に説明する試みを続けてきた。 巨大ガス惑星の形成、軌道進化において、重要なプロセスである (a)木星軌道より内側の領域でのガス惑星の形成 (b)ガス惑星の相互重力による惑星系の軌道不安定化 (c)原始惑星系ガス円盤と惑星の重力相互作用 について主に数値シミュレーションを用いて詳しく調べた。 観測によると、惑星を産む原始惑星系ガス円盤は、太陽系を作った円盤の1/l0から10倍の質量というばらつきがある。(a)(b)の結果をあわせると、質量の大きな原始惑星系ガス円盤では、太陽系の木星や土星よりも遥かに内側の領域から外側の領域までに3つ以上の巨大ガス惑星が作られ、それらの軌道は不安定になりやすく、観測されているような大きな軌道離心率をもちやすいことがわかった。一方、(c)の結果によると、惑星はガス円盤の相互作用によって大きく動径方向に内側に移動することがわかった(これはすでに予想されていたことであるが)。これは、軌道半径が小さな系外惑星を説明する。このように、系外惑星の多様性は太陽系形成の標準理輪を自然に拡張するだけで、説明できる可能性があることがわかった。 一方、質量の小さな円盤では、巨大ガス惑星は形成されず、地球型惑星だけが形成され、平均的な質量の円盤では太陽系と似た銀河系が形成されることが予想される。すなわち、この録河の恒星には地球型惑星を持つものが多いことが想像される。今後、地球型惑星の存在確率、生命の存在可能性などについて議論を進めていく必要があるであろう。
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