研究課題/領域番号 |
09440103
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・核・宇宙線
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
竹下 徹 信州大学, 理学部, 助教授 (70154995)
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研究分担者 |
川村 嘉春 信州大学, 理学部, 助教授 (10224859)
寺沢 修 信州大学, 理学部, 助教授 (90020677)
美谷島 実 信州大学, 理学部, 教授 (20068258)
長谷川 庸司 信州大学, 理学部, 助手 (70324225)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2000年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1998年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1997年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | ハドロンコライダー / LHC / 素粒子物理 |
研究概要 |
素粒子物理学における陽子陽子高エネルギー衝突反応における種々の終状態のトリガー信号の生成による探索可能性をシミュレーションにより研究した。特にヒッグス粒子の発見に関しては、長谷川・竹下の進めるエンドキャップミューオン測定器においても十分なシグナルが有ることが確認された。一方バックグランド事象は、そのモデルにより、大きく左右されることが判明した。特にミニジェットと呼ばれる陽子陽子衝突における最も頻度の高い過程におけるISAJETの結果が200倍ほどDPMJETの計算より、高頻度であるという結果を見いだした。この200倍の違いは、前後方領域(|pseudo-rapidity|>1)のミューオンを捕まえるときのでの計算結果であり、他の物理過程や領域でも同じようなテストが望まれる。この成果は昨年度の事象発生蓄積装置設置の効用が大きく、種々の問題がほとんど起こることなく、スムースに計算を実行できた事が大きく影響している。これらの結果は、アトラス実験会議で発表した。すなわちQCDの関与する過程については、いまだに不定性が大きく、種々のモデルが数多く存在する。モデル同士の整合性を確かめる作業が必要である。今後日本グループが計算を進めているNLOもその一つの選択肢として、シミュレーションする予定である。本年度では、これらの取り組みと平行して事象トリガーの精度を保証するためのシミュレーションを実行するために、実験の状態をほぼ完全にエミュレートするソフトウエアーのObjectOrient化に入った。このソフトウエアは、実際にアトラス実験が開始した後も、トリガーシミュレーションを行うという重要な役割を担っている。このため、過去のプログラムとの整合性ばかりでなくその精度が重要な指針となっている。
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