研究課題/領域番号 |
09440125
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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研究機関 | 東京大学 (1998-1999) 岡崎国立共同研究機構 (1997) |
研究代表者 |
木下 豊彦 東京大学, 物性研究所, 助教授 (60202040)
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研究分担者 |
木村 真一 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (10252800)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1997年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | 光電子顕微鏡 / レーザー / 相転移 / 電子状態 / 光電子分光 / 放射光 / レーザー加熱 / 表面 |
研究概要 |
本研究は平成9年度に開始したが、研究代表者が平成10年11月に分子科学研究所より東京大学物性研究所に移動をしたので、分子研と代表者の現在の研究拠点であるつくばの物性研究所分室(高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所内の放射光実験施設内)の二ケ所で研究を進めた。分子研においては、レーザー加熱装置をスペクトルも測定可能な光電子顕微鏡装置(マイクロESCA;空間分解スペクトル測定時で20μm、イメージ測定時で21μm)に組み込むとともに、サンプルの温度を低温(約33K)にすることが可能なサンプルマニピュレーター(クライオスタット)を製作し、両者を組み合わせることで、33Kから1500Kの範囲での、光電子スペクトルの測定が行えるほか、表面のクリーニングなども行えるようになったこと確かめた。つくばのほうでは、新たに空間分解能をさらにあげた測定装置を組みあげ、(この装置の主要目的は光電子スペクトルをとることだけでなく、空間分解能をあげた吸収スペクトルの測定やイメージングを行うことである)、そこにもレーザー加熱装置を装着できるようにしている。分子研と筑波分室との間でのレーザーの移動や調整も問題なく行えることも確認した。この新しい光電子顕微鏡装置からのデータはまだ出ておらず、今後引き続いて研究を進めて行く予定である。これまでに、温度によって価数か変わる物質として着目されている、EuNi2(Sil-xGcx)2について、極低温(33K)、低温(83K)、室温(300K)でEu3d-4f及び4d-4f共鳴光電子分光測定を行い、電子状態の温度変化を観測し、各温度での価数の評価と共に、スペクトルの光エネルギー依存性など、理論、実験の双方から検討を行った。また、Si(lll)表面の高温状態での相である、lxl表面について、高分解能内殻光電子スペクトルを測定し、興味深い結果を得た。現在データの解析を進めている。そのほかに、有機伝導体である、DCNQI,DMTSA等でも低温状態のスペクトル。Si表面にレーザーを照射した時に誘起される表面光電位などの研究を行っている。
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