研究課題/領域番号 |
09440127
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松田 祐司 東京大学, 物性研究所, 助教授 (50199816)
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研究分担者 |
古川 裕次 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50280863)
熊谷 健一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70029560)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
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キーワード | マイクロ波 / ジョセフソン効果 / プラズマ振動 / コラムナー欠陥 / 渦糸液体 / 超伝導 / 高温超伝導体 / BCS理論 / 重イオン照射 / 渦糸状態 / 有機超伝導体 / ジョセフソンプラズマ / 過糸格子 / 過糸液体 / コラムナ-欠陥 |
研究概要 |
マイクロ波による「ジョセフソン・プラズマ共鳴」の実験を行うことにより超伝導層間の量子位相コヒーレンスの強さを定量的かつ直接的に決定することができる。まず高温超伝導体Bi_2Sr_2CaCu_2O_<8+δ>に対してジョセフソン・プラズマ共鳴の実験を行った。この物質は低磁場で渦糸格子が融解することが知られていたがその詳細は理解されていなかった。我々は渦糸格子の融解線の直上と直下でジョセフソン・プラズマ共鳴の実験を行い渦糸格子の融解転移にともないジョセフソン接合の強さも大きく変化することを発見した。さらに渦糸融解線直上の共鳴磁場の温度変化の結果からこの物質の渦糸液体状態では渦糸間の面間結合の強さは熱揺らぎに対してほぼ無視でき「デカップルした渦糸液体」になっていることを示すことができた。次に重イオン加速器を用いてコヒーレンス長程度の柱状欠陥をつくった試料に対してジョセフソンプラズマ共鳴の実験を行った。この系ではボーズグラス転移を起こすことが知られていたがどのようにしてボーズグラスが融解するかは良く解っていなかった。コラムナー欠陥は重イオン照射によって造ることができ重イオン照射はフランスとの共同研究により行った。この実験によりボーズグラス転移と呼ばれる状態が融解した渦糸液体状態において新しい転移を発見した。この転移は低い磁場でデカップルしていた渦糸が高磁場側でカップルするという従来の常識とは逆の特異な転移である。さらに詳細な磁化率測定によりこの転移がマッチング磁場の約1/3において起こることを見つけた。さらに詳細な解析により渦糸の超伝導面に垂直方向の位置相関関数を計算することができた。
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