研究課題/領域番号 |
09440134
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
柿崎 昭人 (柿崎 明人) 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (60106747)
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研究分担者 |
木村 昭夫 東京大学, 物性研究所, 助手 (00272534)
斎藤 智彦 (斉藤 智彦) 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助手 (30311129)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
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キーワード | スピン分解光電子分光 / 強磁性 / 磁性薄膜 / 表面磁性 / 電子状態 / 磁気異方性 / 放射光 / 表面電子状態 / スピン電子状態 / スピン / 磁気二色性 |
研究概要 |
本研究の目的は、磁性体表面および磁性・非磁性単結晶試料上に成長させた磁性薄膜の電子状態を、スピン分解光電子分光によって明らかにし、電子状態のスピン依存性と表面原子構造と電子状態との相関について詳細に調べ、表面磁性の起源を探ることである。本研究では、典型的な遷移金属強磁性体である強磁性Ni単結晶のほかに、fccおよびbccFeが生成されるといわれているCoおよびCu単結晶上に成長させたFe薄膜、格子不整合のために生成される薄膜の原子構造が明らかになっていないRh単結晶上に成長させたFe薄膜、膜厚に依存した磁気異方性が予測されているCo薄膜をとりあげ、それらの電子状態のスピン依存性、表面原子構造と電子状態との相関を明らかにした。また、いくつかのMBE生成磁性薄膜についても研究をおこなった。 その結果、(1)Ni単結晶では価電子帯構造のスピン依存性だけでなく、そこにあらわれる光電子励起にともなう多電子効果のスピン依存性についても明らかにした。また、(2)CoおよびCu単結晶上に成長させたFe薄膜では、膜厚とともにfctからfcc、bccと変化する原子構造と磁性との関係をスピン分解光電子スペクトルをもとに説明した。さらに(3)Au(111)上にの成長させたCo薄膜については、原子構造と磁気状態が膜厚によって大きく異なることを確認するとともに、Co薄膜の垂直磁化の原因がAu(111)の表面電子状態との混成によるものであることも見い出した。
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