研究課題/領域番号 |
09440161
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
角田 寿喜 鹿児島大学, 理学部, 教授 (40041222)
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研究分担者 |
八木原 寛 鹿児島大学, 理学部, 助手 (60295235)
宮町 宏樹 鹿児島大学, 理学部, 助教授 (30182041)
後藤 和彦 鹿児島大学, 理学部, 助教授 (20244220)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | プレート断裂 / マントルウェッジの地震 / 鹿児島県北西部地震 / 内陸地震列 / プレートの傾斜角 / トカラ海谷 / 悪石島地震 / 海底地震観測 / 庵美大島周辺域の地震活動 / 臨時地震観測 / 3次元構造探査 / 鹿児島地溝の地震 / 阿多カルデラの群発地震 / 奄美大島の地震活動 / 定常的ハイレベルの活動 / マントルウェッジ / 稍深発地震面 / 正断層型 / 高角度沈み込み域のテクトニクス / 1997年鹿児島県北西部地震 / トカラ海峡 / 奄美大島 / プレートの断裂 / 垂直左横ずれ断層 |
研究概要 |
1997年鹿児島県北西部地震(M6.5,6.3)は、微小地震観測に基づいて推定されていた九州南部をほぼ東西貫く内陸地震列の存在を改めて実証した。その直下域には、沈み込み方向に延びるプレートの断裂部が推定されており、断裂部でプレートが左横ずれを起こしているため、左横ずれの卓越する内陸地震列が生じていると考えられている。このようなプレート断裂が下部地殻にも影響しているとすれば、今回の地震に前後して見られた群発的地震活動域の地震列に沿った移動、および地震列の東方において3〜5ケ月前に発生した日向灘地震(M6.6)との関係もほぼ説明できる。 奄美大島北部海域に位置するトカラ海谷は、周辺にほとんど観測点の存在しない地域であるが、これを境に稍深発地震面の傾斜角が大きく変化し、地震の発震機構も変わると言われている領域である。これらの推定結果を確認するために、この領域で海底地震観測をおこなうとともに、奄美大島などに臨時地震観測点を展開して観測をおこなった。2000年10月上旬には、トカラ海谷の延長上にあたる悪石島近海でM5.7の地震が発生したが、広域観測網では西方沖と推定された震源が、悪石島と宝島に設置した臨時観測点によって、震源域が20km以上東方にあることが明らかになり、トカラ海谷に推定される構造線に調和的な左ずれが卓越する発震機構が推定された。また、奄美大島における臨時観測では、マントルウェッジの活発な地震活動が観測され、またプレートはやや低角で傾斜し、深さ40〜50kmに上面があると推定された。一方、トカラ海谷を挟んで展開した海底地震観測からは、従来の見解とは異なり、トカラ海谷を境とするプレート傾斜角の変化は認められなかった。
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