配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1997年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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研究概要 |
陸生哺乳類(シカ科、ウシ科、イノシシ科),海生哺乳類(海牛類、クジラ類、鰭脚類),魚類(スズキ類)ならびに海生軟体動物(腹足類キサゴ類,サザエ類,ウミニナ類,エゾバイ類)の系統解析に有効なミトコンドリアDNAの12SRNA遺伝子,16SRNA遺伝子,Cytochrome b遺伝子領域をPCR(DNA増幅反応)によって増幅,塩基配列を決定し近隣結合法,最大節約法により分子系統樹を作成した.また,それぞれの系統群における信頼のおける化石記録を基準年代(reference date)として,系統の分岐時期(年代)を算定した.陸生哺乳類(シカ科,イノシシ科),海生哺乳類(クジラ類),魚類(スズキ類)ならびに海生軟体動物(腹足類キサゴ類)については成果をまとめ,国際誌(一部国内誌)に印刷した.また,ウシ科,海牛類,鰭脚類,ウミニナ類,エゾバイ類については原稿を作成し投稿の準備を進めている. 一方,種分化に関連する基礎データをまとめるため,新生代の日本の暖流系動物群の変遷過程のアウトラインをこれまでの成果をもとに補足調査しまとめあげた.この研究では,分類グループ毎に新しい種が出現する層準(年代)を整理し種のレンジチャートを作成した.この成果は論文にまとめ,現在投稿準備中である.以上の研究の結果として,海・陸生態系,分類群をとわず,種分化のタイミングは新生代における顕著な気候変動期に対応して,同時多発的に生じていることが確認できた.
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