研究課題/領域番号 |
09440202
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
西河 貞捷 (西河 定捷) 佐賀大学, 理工学部, 教授 (40039293)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
14,300千円 (直接経費: 14,300千円)
2000年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
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キーワード | 超音波 / 化学緩和 / 水構造 / プロトン転移 / 同位体効果 / 高分子効果 / シクロデキストリン / ヌクレオチド / 非電解質 / 緩和法 / 生体関連物質 / 水溶液 / 溶質溶媒間相互作用 |
研究概要 |
アルコールと水の混合溶媒におけるアミンのプロトン転移反応を超音波吸収法により調べた。また、プロパノールとの混合溶媒、尿素水溶液における反応の速度論的諸量との比較検討により、メタノール及び尿素は水構造を破壊し、エタノールは水構造をそのままに保ち、プロパノールは水構造を形成することを明かにした。さらに、プロトン転移反応が液体構造特性評価のためのプローブとして有効に利用できることを明確に示した。 種々のヌクレオチド水溶液の超音波吸収を広帯域にわたって測定し、プロトン転移反応とグリコシド結合の周りの回転運動に基づく緩和を観測した。特に後者の反応について詳しく調べ、リン酸基の回転速度に及ぼす効果を調べた。またさらに、大きなリン酸基は逆に回転速度が減少することが明らかになった。 プロトン転移反応の同位体効果を調べる目的で、種々のアミンの重水中における超音波吸収測定を行った。その結果緩和の原因がアミンのプロトン転移反応によることを明かにし、速度論的諸量を決定した。その結果を軽水中の値と比較検討したところ、明確な同位体効果を見出した。また、プロトン転移反応による緩和現象に加え、分子会合解離反応による緩和現象も見出した。 環状アミン水溶液の超音波吸収を測定し、緩和現象を見出した。その原因がこれらアミンのプロトン転移反応によるものであることを明かにした。 非電解質を含むシクロデキストリン水溶液の超音波緩和の原因が非電解質とシクロデキストリンの複合体形成反応によるものであることを明らかにし、速度論的、熱力学的諸量を決定した。その結果ゲストの疎水性は複合体形成に重要な要因になっていることが判明した。
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