研究課題/領域番号 |
09440203
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
小柳 元彦 琉球大学, 教育学部, 教授 (00037201)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1997年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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キーワード | 摩擦発光 / 液体水銀 / 水素のバルマー線 / 雰囲気気体発光 / 帯電列 / トライボルミネッセンス / 窒素の中性カチオン分子の発光 / 静電気発生 / 放電発光 / 液体水銀の発光 / 2-フルアルデヒド / ベンズアルデヒド / 窒素第2ポジティブバンド / 結晶相転移 |
研究概要 |
液体水銀中をパイレックスガラス中や石英ガラス中において、振動させる時に見られる摩擦発光を中心に研究を進めた。ガラスと液体水銀の間には、振動中に前者がプラスに後者がマイナスに帯電することが分かった。これは、古い本に引用してある帯電列表の中の記載-ガラス>金属(前者がプラス)-と一致している。一番の問題は、しかしながら、誰にもどうしてこうなるかということが分かっていないことである。筆者も今までに分かっているこれらの物質のミクロな物理量の面から、またマクロな物理量の面から、そして両方を組み合わせたものから理論背景を組み合わせながら鋭意努力、検討してみたが、残念ながら未だ結論には到達していない。解決には、たぶん新しく定義されたメゾスコピックな物理量が必要なのだろう。現象的には、いくつかの新しいことが分かってきている。例をいくつか挙げよう。(1)水素分子を導入した時のバルマー線の検出。バルマーのα線のみが検出された。他の線が検出されなかったのは、遷移強度の問題ではなく、採用している実験系のエネルギー能力の問題だろう。(2)窒素やアルゴン雰囲気の発光測定とこの種の実験としては最高の分解能の発光スペクトルの観測に成功している。(3)Na金属を、水銀とは離れたところに共存させることによりNa-Dが疑問の余地無く測定された。などなど。帯電列という極めて難しい問題と単独で対処していることもあり、残念ながら予定内にまとめが出来ていない状況にある。しかし、今秋Professor R.S.Beckerの75th birthdayを記念してポルトガルで開かれるPhotochemistry and Photopysics 2000 Conferenceで今まで判明していることについて発表する予定にしている。それまでに、2-3報論文をまとめることになる。摩擦発光についてはいくつかの啓蒙活動をした(研究発表の項参照)。
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