研究課題/領域番号 |
09440224
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
藤井 有起 茨城大学, 理学部, 教授 (50007564)
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研究分担者 |
大倉 一郎 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (90089821)
臼井 義春 茨城大学, 理学部, 教授 (60004347)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1997年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
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キーワード | シッフ塩基 / 錯体 / 光反応 / 蛍光 / マンガン / 銅 / DNA / ポリアミン / ニッケル / シツフ塩基 / 機能性物質 |
研究概要 |
1.マンガン(III)-シッフ塩基錯体によるDNAの光切断反応を検討し、濃度、イオン強度、波長などの最適反応条件を決定した。また、錯体のUV・BIS・ESRスペクトル変化とDNA切断率の時間依存性を追跡し、反応機構を検討した結果、錯体の光酸化還元過程が律速段階となっていること、ラジカルスカベンジャー(DMSO)の影響を受けることから、錯体の光分解によって生じるラジカル蛍光種が酸化的にDNAを切断する可能性が高いことなどが分かった。また、蛍光種のHPLC分離・精製を行い、2-(2hydroxyphenyl)benzimidozoleであることを^1H,^<13>C NMRより確認した。さらに、シッフ塩基配位子の光特性を検討し、固体状態での高輝度蛍光性を見いだし、溶液状態との比較、結晶構造との相関性などを検討し、一部については、薄膜化にも成功した。 2.上記反応機構検討の一環として、シッフ塩基の前駆体(または分解物)の一つであるジアミン・ポリアミンの金属錯体のDNAに及ぼす作用を検討した結果、マンガン(III)錯体は特段の効果を示さなかったが、銅(II)錯体の場合にDNAの燐酸ジエステル結合が加水分解切断されることが分かった。この反応は生物無機化学的に重要であると共に、本光反応と複合させることによって機能性の高度化が計れると考え、この反応を詳しく検討した。活性の高いCu(II)-TACH錯体のX線構造解析を行い、錯体構造を決定した。さらに、反応速度解析、pH依存性などを検討し、協奏的なM-OH機構で反応が進行することを確認した。この反応をペプチド加水分解に適応し、HPLCを用いて速度解析を行うとともに、反応中間体の単離に成功し、X線構造解析を行った。その結果、アミドのカルボニル配位を確認し、それに基づいて反応機構を推定した。また、関連化合物のX線構造解析を行い、構造決定した。
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