研究課題/領域番号 |
09440237
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
菅原 正 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50124219)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | ニトロニルニトロキシド / ポリピロール / ESR / 三重項 / 交換相互作用 |
研究概要 |
安定な高スピン分子の合成は、分子磁性研究を支える大きな柱といえる。これまで報告者らは、π・トポロジーに着目した高スピンカルベンを実現してきた。しかしいかに安定性を向上させるかという面では、まだ課題が残されている。本研究では、カルベンのσスピンおよびπスピンに対応するものとして、安定ラジカルの局在スピンおよびπ・共役系の非局在性不対電子(ポーラロン)を想定し、両者のスピンを担う部分分子軌道間に強磁性的交換相互作用を導入することにより、安定な高スピン分子を創出することを目指した。また、具体的π電子系として、ニトロニルニトロキシドを組み込んだピロールオリゴマーを合成し、さらに得られたオリゴマーをP・ドープすることにより、上記の電子構造を実現することを計画した。その構造単位となる分子として、置換位置やスペイサーの有無などが異なる数種のニトロニルニトロキシド(NN)置換ピロールを合成した。これらの誘導体の中でN-(P-NN・フェニル)ピロールが、一電子酸化により、基底三重項種を与えることを見出した。さらにピロールの両a位に重合反応部位としてのチエニル基を導入したモノマーの合成に成幼し、この化合物が酸化条件下で重合し、ハイブリッド型オリゴマーを与えることも確認した。本研究期間の終了後もこのオリゴマーをP・ドーブした試料の磁性・導電性についての研究を行ない、重要な知見を得たいと考えている。
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