研究課題/領域番号 |
09440242
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
古賀 登 九州大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (60161890)
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研究分担者 |
唐沢 悟 九州大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (80315100)
秋田 健行 九州大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (50294963)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1997年度: 8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
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キーワード | ヘテロスピン系 / 分子性強磁性体構築 / 光応答型磁気カップラー / ペンタジアゾ化合物 / カルベン / フェリ磁性的一次元鎖 / ヘテロスビン系 / ジアゾ基の光分解 / フェル磁性的一次元鎖 |
研究概要 |
分子強磁性体構築のためには、(1)出きる限り多くのスピンを、(2)強磁性的相互作用を持たせつつ、(3)二次元、三次元のメソスコピックな広がりをもって集積化する必要がある。我々は、3つの条件のうち、(3)を克服するために有機スピンと金属のスピンからなるヘテロスピン系を提案し基礎研究を行ってきた。 1)「ピリジン配位子を通した有機スピンと常磁性金属イオンとの磁気的相互作用」X線結晶解析により構造を明かにしたモデル錯体を用いて、安定有機スピンと金属のスピンはピリジン配位子を通して磁気的に相互作用をすることを示した。その磁気的相互作用の性質は、金属イオンの持つ磁性軌道に依存し、更に有機スピンのピリジン環の置換位置に依存することが解った。 2)「光応答性の付与及び測定法の開発」磁化の大きさは無機磁性材料にはとうてい及ばないという現実がある。そこで磁性機能に光応答性を新たな機能として付与するために、有機のスピン源としてジアゾ基の光分解において発生するカルベンを用いた。カルベンの熱的不安定性に対処するために、SQUID用光照射システムを開発し、1)と同様で、且つ効果的な磁気的性質をカルベンが持つことを確認した。 3)「光応答性一次元金属ポリマーの構造と光照射前後の磁気的性質」ジ(4-ピリジル)ジアゾメタンと金属錯体との一次元スピンネットワークの構築を行い、その結晶構造を明らかにした。更に、光照射前後の磁気測定により、光照射後300個のスピンが平行に並んだ一次元鎖が生成していることが解った。 4)スピンネットワークの次元性の拡張のためのアプローチとして、上記1)〜3)の基礎研究に基づいて、a)一次元金属ポリマー鎖間の制御b)裸の金属イオンの利用c)枝分かれ型ジアゾーピリジン分子の利用の研究へ発展した。
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