配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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研究概要 |
1.一回繁殖型の生活史をとる草本植物を材料にして,その繁殖臨界サイズの遺伝的な背景を調べあわせて野外個体群の個体群統計的な調査によって個体の適応度を推定し,一回繁殖型草本の生活史進化について考察した. 2.繁殖齢の異なる母親個体ごとに多摩川中流域に分布するカワラノギクの種子を採取し,温室で貧栄養と富栄養な条件下で栽培した.繁殖臨界サイズと繁殖臨海エイジにおよぼす環境および遺伝的要因について解析した結果、繁殖臨界エイジは家系間で有意に異なったが、繁殖臨界サイズは家系問で有意な差はないことが明らかになった。 3.小笠原諸島に分布するオオハマギキョウの個体群の動態調査を行い,個体の生存率・繁殖率種子生産数はサイズ依存的であること,1繁殖個体あたりの種子生産数は10^5〜10^6オーダーであること,実生の定着率はきわめて低いことを明らかにした.また,行列モデルの解析から,個体群の内的自然増殖率は0.94であること,ロゼット個体の生存率の変化が個体群増殖率に最も大きく影響すると推定した.1997年度は1996年度と比べてロゼット個体の死亡率が高かった.これは1997年7〜8月の降水量が前年に比べて少なかったためと推測した.1997年度の繁殖率は1996年度に比べ10倍以上高かった.これは1997年の種子散布時期(9月)〜1998年3月までの発芽定着期の積算降水量が前年度に比べて4.5倍も多かったためと推測した. 4.小笠原に生育するオオハマボッスの実生の死亡要因とその空間パターンを統計的手法を用いて解析した結果、季節特異的な死亡パターンが検出された.この結果は、競争効果と定着地の土壌条件の両環境要因が異なる空間スケールでオオハマボッスの死亡に影響を与えていたことを示唆する.
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