研究課題/領域番号 |
09450020
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
表面界面物性
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
並木 章 九州工業大学, 工学部, 教授 (40126941)
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研究分担者 |
稲永 征司 九州工業大学, 工学部, 助手 (30093959)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | スピン偏極原子線 / 六重極電磁石 / 水素引き抜き反応 / シリコン表面反応 / ゲルマニウム表面反応 / スピン偏曲原子線 / 六重曲電磁石 / スピン偏極 / 水素シリコン表面反応 / 偏極水素原子ビーム |
研究概要 |
スピン偏極原子線は、6重極電磁石の電子スピンによる磁気能率が負を有する状態の原子の収束作用を利用して得ることが出来る。我々は、6重極電磁石を作製し、水素原子のスピン偏極を試みた。電磁石は頂角30度の電磁石を6個等価に配置し、電流コイルは水の還流により冷却した。電磁石の形状は、ボーア径3mm、長さ16cmである。ホール素子により、電流対磁場強度を計測し、水素原子の収束に必要な磁場が発生していることを確認した。6重極電磁石は真空度10^7Torrの真空チャンバーにセットした。水素原子線源は、内径1mmのタングステンチューブを電子照射により1800℃に加熱し、内壁で解離および脱離する原子を用いた。水素原子線源は6重極電磁石の入り口より2cmの位置に配置し、フラックスのロスを最小にするように工夫した。水素原子の検出は差動排気チャンバーにセットした四重極質量分析計(QMS)により行った。このときQMSと電磁石の出口の距離は10cmであった。様々な実験条件で水素原子の収束を試みたが、明確な水素の収束作用は確認できなかった。そこで、次に、常磁性を示す超音速酸素分子線の収束作用を試みた。その結果、2K Gaussの磁場で酸素の収束作用が認められた。軌道計算からこの収束作用は合理的であることが証明できた。超音速分子線の場合は、ビームの速度と広がりは少なく、有効に6重極磁場の効果が有るが、水素原子の場合は、速度分布の広がり及びビームの空間的広がりが大きく、その為、スピン偏極が特定の磁場で起こらなかったと判断された。 無偏極水素原子線源を用いて、Si(100)表面に付着しているD原子の引き抜き反応を行った。その結果、入射水素原子により、HD及びD_2の脱離が誘起された。この反応機構を明らかにした。
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