研究課題/領域番号 |
09450034
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
三上 修 東海大学, 工学部, 教授 (30266366)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1998年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | マイクロレンズ / 複眼レンズ / モアレ / マイクロ レンズ / 結像 / 視覚センス / 複眼 / 視覚センサー |
研究概要 |
昆虫の複眼による画像情報処理システムに学んだ新しいイメージ合成技術の検討を進めた。 トンボなどの昆虫はきわめて多数の微小レンズを有し、個々のレンズは一個一個のイメージを作成するのではなく、多数の微小レンズ全体で一個のイメージを合成している。われわれはこのシステムを人工的に実現することに成功した。この新しい像形成システムに半導体の光-電気変換デバイスを複合化することによって、総厚さ1mm以下の、超薄型・超小型のビデオ入力デバイスの実現が可能となるだろう。 実験に使用した微小レンズ板は、石英やプラスチックを基板として、超精密に製作された。この多数の微小レンズが平面的に配列されたレンズ板を2枚使用する。レンズ板2枚を重ねて若干の角度ズレを与えると、もとの周期構造を反映した形で、ディスク状のモアレパターンがみられる。このとき2枚のレンズ板に所定の間隔を与えると、このディスクパターンがあたかも一個のレンズのごとく働き、イメージ合成の機能を持つ。このディスクパターンには数百から数千の微小レンズが含まれており、昆虫の複眼のイメージ合成技術を同じである。新たに以下の知見を得た。 1.イメージ合成に必要なレンズ板間隔は、微小レンズの焦点距離の2倍という固定値ではなく、レンズ板から物体までの距離、および観測者(カメラ)までの距離に依存することが判明した。これは焦点合わせに応用することができる。 2.観測者が光軸に対して垂直方向に移動すると、イメージの位置が変化した。すなわち、カメラを左に移動させると写し出されるイメージは原点より下方に移動した。右に移動させると上方へ移動した。これは物体の3次元情報の再生に応用できる可能性があり、新たな応用面が見出された。
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