研究分担者 |
杉原 正顯 (杉原 正顕) 名古屋大学, 工学部, 教授 (80154483)
降旗 大介 (降籏 大介) 京都大学, 数理解析研究所, 助手 (80242014)
岡本 久 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (40143359)
岩田 覚 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (00263161)
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配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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研究概要 |
付値マトロイドの概念を用いて工学システムの組合せ構造を扱う手法を研究することが本研究課題の目的である.以下の結果を得た. (1)混合行列の数学的成果をシステムの構造解析の道具として利用できるように,組合せ論的正準形(CCF)の構成アルゴリズムを実際的観点から改良した.それをソフトウェアの形にしてインターネット上に公開した. (2)付値マトロイドの双対定理は,混合多項式行列に適用した場合,変数と方程式を適当な階数微分することによってある種の標準形(よい性質をもつプロパー行列)に移せることを述べている.本研究では,付値マトロイドの双対定理に関連するアルゴリズムを多項式行列の場合に特殊化したものの詳細を検討した. (3)マトロイドのパリティ問題と電気回路理論におけるRCG回路の可解性問題との関係について,混合歪対称行列の枠組みを呈示し,線形デルタマトロイドに関する双対定理との関係を示した.さらに,その立場からRCG回路の可解性問題の現状を整理して,既存のアルゴリズムより少ない手間で可解性を判定するアルゴリズムを示した. (4)群論的対称性を有する分散制御システムの可制御性を,対称性のみに由来する組合せ構造に着目して論じた.群表現論の枠組みを用いて問題を定式化し,マトロイドの双対定理を利用することによって,システムが可制御性を保持するために必要な入力数の下限値を導出した.
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