配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1997年度: 9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
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研究概要 |
まず60Sn-40Pbはんだ材料について,繰り返し速度0.001〜5.0Hz(5種類),雰囲気温度303〜333K(3種類)の条件下でねじり疲労試験(回転角制御)を行うとともに,同じ雰囲気温度でクリープ試験を行った。これらの結果から,はんだ材料の高温または低速域での疲労には,クリープ特性と類似の特性があることに着目し,換算クリープ速度および換算破断時間の概念を導入し,新しい熱疲労寿命評価法を得た。また本評価法と3次元非弾性有限要素法解析を組み合わせることにより,はんだ接続部の疲労き裂発生寿命の推定が可能であることを示した。 さらに電子機器携帯移動時における実装基板くり返し曲げ変形に起因する微細はんだ接合部の強度信頼性を評価するために,実装基板に繰り返し曲げ変形を与えて微細はんだ接合部の機械的疲労試験を行い,はんだ接合部の破断疲労寿命を評価した。その結果,微細はんだ接合部の破断疲労寿命は,ひずみが集中するはんだ部の相当塑性ひずみ範囲をパラメータとするManson-Coffin則を用いて良好に評価できることを示し,その疲労寿命評価式を決定した。さらに,実装基板が繰り返し曲げ変形を受ける微細はんだ接合部の破断疲労寿命評価に関して,大きなひずみ速度によるはんだバルク材の疲労き裂発生寿命評価式を実験で求め,これの約5倍が破断寿命であるとする簡便な疲労寿命評価法を示した。 最後に,微細はんだ接合部の疲労寿命評価に関して最近の研究の現状を調査し,今後の課題を述べた。
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