配分額 *注記 |
10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
1999年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1997年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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研究概要 |
1.電子顕微鏡内(SEM)での疲労試験を行い,き裂の発生および進展挙動のその場観察を可能とするシステムを構築した.炭化ケイ素粒子強化複合材料の疲労におけるき裂の主な発生個所は,粒子径約30μmの複合材料では粒子割れであり3μmの場合では母相であることを示し,かつき裂進展過程において微細粒子はき裂進展阻止効果を持つのに対し,30μmの粗大粒の場合は,粒子が割れて加速効果を持つことを明らかにした. 2.有限要素法によるき裂と粒子の相互作用のメゾメカニックス解析をもとにして求めたき裂伝ぱ速度およびき裂の屈曲角き裂の予測が,実験結果と一致することを示し,計算機シミュレーションの道を拓いた. 3.微視組織学的微小き裂の停留条件は,き裂先端からの一本転位の射出条件および逆負荷における転位の消滅条件で与えた.き裂の進展過程での粒界とき裂の相互作用は,連続分布転位論をもとに構築した.ついで,このモデルに塑性誘起き裂閉口の効果を重畳させ,き裂進展のシミュレーションプログラムを開発した.また,力学的微小き裂の挙動は,き裂閉口の形成をもとにしたき裂進展抵抗曲線法(R曲線法)によって予測した. 4.炭化ケイ素粒子およびウイスカで強化されたアルミニウム合金の平滑材の疲労限度,長いき裂の下限界応力拡大係数範囲,下限界有効応力拡大係数範囲に関する従来の報告データを集め,引張り強さとの関係を明らかにした.これらの関数を,き裂停留の機構をもとに検討した.
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