研究課題/領域番号 |
09450060
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機械工作・生産工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三好 隆志 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00002048)
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研究分担者 |
高橋 哲 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30283724)
高谷 裕浩 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70243178)
島田 尚一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20029317)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
1999年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1998年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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キーワード | 光放射圧 / マイクロ加工 / レーザトラッピング / 超精密加工 / 微細加工 / 微粒子 / ダイヤモンド |
研究概要 |
集束レーザ光の持つ光放射圧により発生するpN〜nNオーダの微小な力で大きさ数マイクロメートルのダイヤモンド砥粒、シリカ球などの誘電体微粒子を捕捉、制御し、繰り返し表面を走査することによる新たな光放射圧マイクロ加工を提案し、以下のような研究成果が得られた。 (1)光放射圧シミュレーション解析から、集束レーザ光のビームウエスト位置が微粒子中心の下側にくるとき押付け力が発生し、その押付け力はトラップされた微粒子の屈折率が高いほど、また対物レンズの開口数が大きいほど大きくなることを明らかにした。 (2)KOH溶液中でレーザトラップしたダイヤモンド砥粒をシリコンウエハ表面に対して押付けながら動かすことで深さ数nmの痕が発生することを確認し、本手法によるナノメートルオーダの除去加工の可能性を示唆する結果を得た。 (3)不定形ダイヤモンド砥粒をトラップしたところ、一部の砥粒は光放射圧で発生するトルクにより回転するのが観測された。また、この回転する砥粒は回転しない砥粒に比べ能率的な加工を行える可能性を示唆する結果を得た。 (4)ダイヤモンド砥粒に比べ、押付け力、硬度ともに低いシリカ球を加工砥粒として用いた場合にもハイドロカーボン薄膜のような比較的機械強度の弱い表面層に対しては加工が可能であることが分かった。 (5)加工液にコロイダルシリカを使用し、また加工粒子としてシリカ球を用いた加工実験において、Arイオンレーザの出力が100mWと比較的低出力で実験を行ったところ、トラップしたシリカ球粒子の直下でシリコン基板上に数10nmのコロイダルシリカ微粒子が凝集・定着する付加加工現象が起こることが確認された。また、シリカ球を繰り返し走査したところ高さ数nmの微小付加加工現象が発生することを確認した。 (6)200mW程度の比較的高出力のArイオンレーザ光をコロイダルシリカ中のシリコンウエハ上に照射するとレーザ光のみでコロイダルシリカ微粒子が凝着・定着するマイクロ付加加工現象が発生することを確認した。
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