配分額 *注記 |
12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
1999年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1997年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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研究概要 |
電力系統の運転状態をオンラインで把握するのがこの研究の目的である.具体的には超電導磁気エネルギー貯蔵装置(SMES)から微少の電力変動を与え,その応答から電力系統の固有値(同期化力,制動力)を求める.SMESは損失が少なく,電流源的性質を持つため,電力系統に接続してもその運転状態が変化しない.また,半導体電力変換装置を用いるため,その応答制に優れており,任意の電力パターンを発生できる.このことが,SMESを運転状態把握に用いた理由である. 現在,ある運転状態の電力系統の安定性は,いわゆる固有値法と呼ばれるそのときの動揺方程式の固有値で判断される.これは系統を記述する方程式のパラメータを与えて,オフラインの計算により求められる.このパラメータが運転状態を十分表現しているかどうかが問題となり,この計算結果から十分なマージンを持って運転されているのが現状である,オンラインの運転状態把握が行えれば,マージンが必要なく経済的な運用が可能となる.また,電力系統には様々な制御装置を備えており,その設定がオンラインで定量的に評価する方法は現状ではなく,オンライン評価が行えれれぱ,さらに経済的な運用が可能となる. 実験手法として (1)アナログ型系統シミュレータとシミュレータ用SMESモデルを用いた実験 (2)回転機を含む電力系統シミュレータと小型超電導マグネットからなるSMESを用いた実験 (3)速応形超電導発電機と超電導マグネットからなるSMESの実験システムのよる実験 (4)実電力系統に接続されたSMES実験システムによる実験 の4種について実験と考察を行い.固有値,固有ベクトルを求めた. また,SMESの電力変動の振幅は一定で周波数を刻々と変化させ(Chirp Signal),システム同定手法を用いて系統の応答を解析することで伝達関数を求められることを示した.
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