配分額 *注記 |
8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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研究概要 |
本研究は近年の社会構造の変動に対応した地域公共サービス施設の再編成に関する計画的知見を得ることを目的としている.研究は武蔵野市吉祥寺地域を対象とした1970年から1999年にかけての都市部住宅地における人口構造と施設分布の詳細な変化の分析,同地域における高齢者の日常的な外出行動についての行動調査,都市部における保育施設整備と女性の就業・出生行動との関係を明らかにするためのモデル解析の三部から構成されている.結果を要約すると以下のようになる: 1) 30業種に及ぶ店舗・サービス施設の立地を職業別電話帳と住宅地図を用いて1970,1980,1990,1999年の4時点にわたって特定した.得られたデータはGISによって新規立地・撤退が判別できるよう組織化した.そこから得られる4時点の駅までの距離,同種施設間の最近隣距離,幹線道路までの距離の分布を元に,階層型のクラスター分析を行って地域公共サービス施設を分類した. 2) 60歳以上のシルバー世代を対象とする行動調査の結果,行動時間帯が比較的早いこと,自転車・徒歩による移動距離が平均で1600mを超えて大きいこと,全体の1/4の外出行動が行き帰りで通る道路を変えたり,遠回りをする回遊型の行動であることがわかった. 3) 全国の市区を対象とする共分散構造分析の結果,保育環境は女性の就業を継続させることを通じて,出生行動に正の影響を与えることを明らかにし,保育施設の整備が都市部における政策として有意義であることを示した.
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