研究課題/領域番号 |
09450235
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
宮崎 亨 名古屋工業大学, 工学部, 副学長 (70024213)
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研究分担者 |
守屋 健 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (40029525)
小山 敏幸 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (80225599)
小坂井 孝生 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (80110253)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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キーワード | 計算材料学 / 相分解 / シミュレーション / 分岐理論 / オストワルド成長 / 弾性拘束 / 時効析出 / 耐熱合金 / 組成傾斜 / 非線形 |
研究概要 |
本研究は、材料科学上重要である組織分岐現象を種々の合金系で調査し、この現象の出現条件を実験・理論両面で明らかにするとともに、これを利用した高性能耐熱合金の開発を目指すものである。本研究にて得られた研究成果は以下のようにまとめられる。 1.本研究において、粒子成長の遅滞現象を実験的に確認したNi-Al-Ti合金系について、具体的に組織分岐理論を適用し、Bifurcation diagramを理論的に計算した結果、粒子成長の遅滞現象が観察された粒子サイズの実験値と理論的導かれたサイズが非常に良い一致を示した。従来、組織分岐理論は組織形態の分岐に対する定性的な理論と考えられがちであったが、本理論がある程度、定量性を有することが明らかとなった。 2.Al-Zn合金のGPゾーン組織の粗大化過程において、粒子成長の遅滞現象を実験的に確認した。さらに非線形拡散方程式に基づき同組織形成過程の計算機シミュレーションを行った結果、実験的に得られた粒子成長の遅滞現象が計算においても再現された。さらに粒子サイズ成長の時間依存性を定量的に算出することができた。これより、組織分岐理論を動力学的に検証する新しい方法論が確立した。 3.Fe基規則合金は低コストの高性能耐熱合金として現在種々の研究が進められている。今回、当研究グループが提案した「組成傾斜時効法」を利用して、Fe基規則合金の規則-不規則変態線近傍の組織形成過程を実験的に追究した。特にFe-Si2元系において、析出線近傍において微細なドメイン組織が観察され、逆位相境界を伴うトポロジカルな組織欠陥が2次相転移の臨界現象に深く関与していることが明らかとなった。
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