配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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研究概要 |
ポリスチレン(PS)とポリメチルメタクリレート(PMMA)を取り上げ,三種類の超臨界流体(CO_2,N_2O,CHF_3)を利用した研究を中心に行った。 高圧流体中でのガラス転移温度を決定する方法として,二つの方法(収縮挙動法,一軸延伸法)を確立した。格子流体理論から予測されていた四種類のガラス転移挙動(Type I-IV)を再現でき,ガラス転移挙動(TypeIII)を,はじめて純高分子系で見出した。 温和な条件下でのPMMAのマイクロセルラー化と,一軸延伸処理を行った後のPMMAフィルムのマイクロセルラー化について検討した。延伸処理を伴わないマイクロセルラー化では,293.2〜323.2Kの温度範囲,2〜15MPaの圧力範囲で,流体としてCO_2とN_2Oを使用した。発泡径はほぼそろっており,一様に発泡も分布した。低温で流体を収着させる方がPMMAのマイクロセルラー化には望ましい。低圧(発泡最低圧力)においても,最高圧力である15MPaで得られた発泡径・発泡数密度とほぼ等しい発泡体が得られた。一軸延伸処理を伴うPMMAフィルムのCO_2中でのマイクロセルラー化は延伸比1.75,延伸速度0.42mm/sの条件下で行った。323.2Kでは発泡は観測されなかったが,298.2K,308.2Kにおいては発泡が観測され,その発泡径,発泡密度に対する温度・圧力効果を,延伸を行わなかった場合の結果と比較したところ,延伸の影響はほとんど観測されなかった。 Disperse Red1のCO_2,CHF_3流体中への溶解度を303.2K〜343.2Kの温度範囲,圧力約20MPaまで分光学的方法により測定し,溶解度に及ぼす流体・温度・圧力・流体密度の影響について検討した。その結果,低圧ではCHF_3中,高圧ではCO_2中の方が溶解度が高くなることが明らかになった。
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