配分額 *注記 |
13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1997年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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研究概要 |
高速成膜プロセスとして厚膜形成が可能な反応性溶射により生成複合皮膜を作る場合,目的とする化合物種,生成量,分布,寸法およびマトリックス構成相が制御できることが望まれる.RFプラズマ溶射は,遅い溶滴飛行速度(約40m/s)と,高い溶滴温度に特徴があり,インプロセスで大量の窒化物や炭化物を生成するには,溶滴の反応時間を長くできる有利な溶射法と言える. (1)元素粉末を原料とする窒素混合RFプラズマ溶射: (a)Tiスプラットは外周縁を有するディスク型であり,窒素混合量の上昇,供試粉末粒径の低下とともに窒化物がスプラット上でも認められるようになり,扁平率は減少する. (b)Alスプラットの表面には酸素・窒素濃化層が存在し,窒化物の生成が認められる. (c)TiAl,Ti_2AlNは飛行過程では生じないで,窒素を含むTi,Al溶滴が堆積する過程で高温基材上で生じる.飛行中の窒素吸収より,基材上での方が長時間のため窒素吸収量が多い. (2)Tiのメタン混合プラズマ溶射: (a)溶射粒子の表面および内部にその凝固過程においてTiCが生成する.生成TiC量はCH_4混合量の上昇とともに増加する. (b)基材への衝突に伴う扁平挙動は生成TiC量の影響を受け,TiC量が増加するほど扁平率が減少する.また,TiCはスプラット外周部に凝集する傾向がある. (c)スプラット堆積過程(皮膜形成過程)における析出TiC粒子は,スプラットの積層界面に鎖状に分布し,その体積率はCH_4混合量に依らず溶滴飛行過程の約5倍である.また,基材との界面に析出するTiC粒子は反応層の形成を抑制する.
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