研究課題/領域番号 |
09450296
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
触媒・化学プロセス
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宮本 明 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50093076)
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研究分担者 |
寺石 和夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40292239)
久保 百司 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90241538)
ADIL Fahmi 東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (20282105)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
14,200千円 (直接経費: 14,200千円)
1998年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1997年度: 9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
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キーワード | 担持金属触媒 / 高速化第一原理分子動力学法 / 密度汎関数法 / 貴金属 / 超微粒子 / 触媒表面 / 電子状態 / 微細構造 / 高速化第一原理分子動力学 / 金属超微粒子触媒 / プログラム開発 / Hybrid 量子分子動力学 / 触媒反応ダイナミックス / 吸着 / Pd / H_2 / Hybrid量子分子動力学 |
研究概要 |
地球環境と調和した技術体系の構築には、より高性能、高選択的な触媒の開発がその成功の鍵となるが、従来の担持貴金属触媒は資源的に乏しい貴金属の使用など省資源化の観点から大きな問題点を持つ。環境触媒技術を普及させ世界規模での環境保全および資源の有効利用を達成するには、より安価な金属を用いた触媒やまったく新しい概念に基づく高活性触媒の開発が求められている。そのためには実験のみならず理論的手法による触媒表面構造、反応機構、電子状態解析などからの触媒作用の解明が欠かせないが多種多様な元素の複雑極まる原子配列を有する実用触媒上での反応ダイナミクスを理論的に取り扱うためには、高速かつ大規模で温度効果も含めた第一原理分子動力学法の開発が急務である。本研究では、触媒活性点近傍を量子分子動力学法で、それ以外の部分を古典分子動力学法で取り扱う高速化量子分子動力学計算プログラムの開発を行い、様々な担持金属触媒系やシリコンなどの幅広い固体材料へ応用した。またその妥当性を示すため密度汎関数法による第一原理計算結果との比較も行った。具体的な検討例として、Pd(111)表面と水素分子の相互作用を挙げて説明する。ここで、水素分子とそれが吸着するサイトのみ量子化学的に扱い、またそれ以外の金属部分を古典力学的に扱うことで高速化に成功した。結果として、水素分子が吸着による活性化を受けるダイナミクスを解明することができた。このような検討への従来の古典分子動力学法の適用は不可能であり、また通常の第一原理分子動力学法では無限の計算時間を必要とするためその適用範囲はごく限られたものであったが、本研究で新規に開発した高速化量子分子動力学計算プログラムによってこのような研究が初めて実現可能となった。今後はさらに多様な固体材料表面への応用を目指す。
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