研究課題/領域番号 |
09450298
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
触媒・化学プロセス
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
山口 力 愛媛大学, 工学部, 教授 (10000861)
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研究分担者 |
大川 政志 愛媛大学, 工学部, 助手 (00274340)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
14,200千円 (直接経費: 14,200千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1997年度: 9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
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キーワード | オルガノシラン / 固体超強酸 / ケトン / 固体酸 / 同位体 / ヒドロシリル化 / 固体塩基 / アルキルシラン / 超強塩基 / トレーサー |
研究概要 |
1.重水素をトレーサーとするアルキルシランの活性化初期過程の検討 固体酸あるいは固体塩基上の炭化水素の活性化初期過程の検証のために、炭化水素アナローグとしてのアルキルシラン類の活性化を重水素をトレーサーとして検討した。アルキルシラン類としてはジエチルシラン(E2)、トリエチルシラン(E3)、ジエチルメチルシラン(E2MI)、およびジエチルジメチルシラン(E2M2)を用い、固体表面との反応より生成する水素の発生量および同位体組成から検討した。E2M2を除く全てのシラン類から室温以下で水素発生が観測される。表面のプロトンをD化後のシランの吸着に伴う固体酸からの発生水素中にはH_2およびHDが1:1から1:3の割合で観測された。表面プロトンが水素発生に関与していることがわかる。 しかしながら、表面プロトンが存在しないと考えられるアルミナやCaOからも水素発生が観測されることから、シラン類の活性化初期過程には(1)ionic process、および(2)non-ionic processの2過程の存在が推定された。 2.アルキルシランとケトン間の縮合反応の開発 E2とケトン間の縮合反応を試みた。これは従来流通系反応装置を用いた場合不成功に終わっていたもので、今回新たに真空バッチ式ガラス反応装置を用いて試みたものである。E2とジエチルケトン(DEK)間の反応により、E2/DEK ratio=15、触媒量0.5g、反応温度=室温、反応時間=50時間、触媒にCaOあるいはAl_2O_3を用いる事により90%以上の収率でシリルエーテル化合物を合成できた。E2とシクロヘキサノン(CHN)の場合同条件でCaOを触媒とした場合収率50%でまたアルミナでは30%のシリルエーテル化合物を得ることができた。副生成物はいずれの場合もケトンのアルドール縮合体のみであった。 これらの知見はシラン類の触媒的転換反応へ重要な方向性を与えるものと期待される。
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