研究課題/領域番号 |
09450318
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
工業物理化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
福住 俊一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40144430)
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研究分担者 |
末延 知義 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90271030)
伊東 忍 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30184659)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 11,800千円 (直接経費: 11,800千円)
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キーワード | 触媒作用 / 光誘起電子移動 / Diels-Alder反応 / スカンジウムイオン / 酸化還元反応 / 励起状態 / 光Diels-Alder反応 / 電子移動 / 位置選択性の制御 / アントラセン類 / ビニルケトン類 / 反応機構 / 光電子移動 / 触媒 / 反応制御 / 還化付加反応 / 炭素-炭素結合生成 / 位置異性体 |
研究概要 |
光化学反応に対する触媒作用については、光励起状態自体がもともと活性種であるので基底状態に対する触媒作用に比べて顕著な例がほとんどない。しかし、最近我々は、もともと全く進行しない光化学反応が触媒の添加により初めて効率良く進行するようになる場合があることを見いだし報告した。また、触媒により、光反応の活性向上のみならず、位置選択性および立体制御も可能になると考えられる。一方、Diels-Alder反応が電子移動過程を経て進行する場合があり、そのとき、電子移動過程に対する触媒作用が反応の効率を向上させる上で非常に重要であることも報告した。本研究課題では、光Diels-Alder反応の触媒制御という全く新しい考え方に基づき、光反応と触媒を併用することで、Diels-Alder反応のスコープを飛躍的に増大させ、反応の活性の向上のみならず、位置選択性および立体制御も可能にすることを目的としている。初年度はアントラセン類とビニルケトン類とのDiels-Alder反応でSc^<3+>が触媒として非常に有効であることを見いだし、次年度はSc^<3+>触媒光Diels-Alder反応について詳しい検討を行いその反応機構を明らかにした。光電子移動を経る場合、自由エネルギー変化が小さい場合には従来考えられていたよりも立体的にタイトな活性中間体が生成することがわかり、位置選択性の制御が可能であることを見いだした。一連の置換アントラセン類を用いて、無触媒系、Sc^<3+>触媒系、光反応系、Sc^<3+>触媒光反応系でDiels-Alder反応を行い、それぞれの反応性、選択性の詳細な比較検討を行った。特に非対称アントラセン類を用いたときのそれぞれの反応系における位置選択性の違いが明らかになった。
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