研究課題/領域番号 |
09450324
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機工業化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
足立 吟也 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60029080)
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研究分担者 |
増井 敏行 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00304006)
町田 憲一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00157223)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
1998年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1997年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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キーワード | 希土類酸化物 / 超微粒子 / 逆ミセル / ジルコニア / 触媒 / マイクロエマルション / 酸素貯蔵能 / 希土類シュウ酸塩 / 固体触媒 / 比表面積 / セリア-ジルコニア / 複合酸化物 |
研究概要 |
本研究は、希土類の塩化物、硝酸塩、硫酸塩等の水溶液を可溶化したマイクロエマルションを出発物質とし、これらをアンモニア水を可溶化したマイクロエマルションと反応させることにより、逆ミセル法による酸化イットリウム、酸化セリウムをはじめとした代表的な希土類酸化物超微粒子を合成すること、および得られた粒子の粒子サイズ、粒径分布について系統的に調べ、最小粒子の合成条件を明らかにすること、そして、いままでの合成法では得られなかった粒子径の極めて小さい、単分散性に優れた希土類酸化物超微粒子の合成およびその作製プロセスの確立を目指して研究を行った。 その成果として、有機溶媒中で界面活性剤が形成する逆ミセル内部を反応場とする逆ミセル法により、ナノメートルサイズの酸化セリウム超微粒子の合成が可能であることをあきらかにした。また、これらの原料依存性、濃度依存性についても系統的に調べ、最小粒子の合成条件を明らかにし、現時点において最小の平均粒径(2.6nm)を有する酸化セリウム超微粒子の合成に成功した。 さらに、酸化イットリウムにおいても、逆ミセル法を非水溶媒中での結晶化プロセスと組み合わせることにより、液相法で合成された酸化イットリウム超微粒子として、最小の平均粒子径4.0nmを達成した。以上より、いままでの合成法では得られなかった粒子径の極めて小さい、単分散性に優れた希土類酸化物超微粒子の合成およびその作作製プロセスの確立を達成することができた。 さらに、本方法を拡張し、Ce0.2Zr0.8O2微粒子を逆ミセル法によって合成し、酸化セリウムと同様のキャラクタリゼーションを行った。そして、これらの超微粒子γ-アルミナ上に担持した触媒の活性および耐熱性を、モデル反応である一酸化炭素の酸化活性を指標として評価したところ、逆ミセル法によって調整した触媒は、空気中、1000℃、5時間の耐熱試験後においても、通常用いられる共沈法により調製した触媒より高活性を維持することを明らかにした。この結果、逆ミセル法を触媒調製に応用することで、優れた耐熱性を備えた微粒子担持触媒を調製できることを明らかにし、超微粒子の触媒への応用が可能であることを明らかにした。
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