研究課題/領域番号 |
09450326
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機工業化学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
山中 昭司 広島大学, 工学部, 教授 (90081314)
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研究分担者 |
福岡 宏 広島大学, 工学部, 助手 (00284175)
犬丸 啓 広島大学, 工学部, 助教授 (80270891)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
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キーワード | 層状窒化物 / 高温超伝導 / インターカレーション / 電子ドープ / ジルコニウム / ハフニウム / チタン / 超伝導 / レーザーアブレーション / ピリジン |
研究概要 |
先に、当研究者らは、層状結晶β-ZrNClの層間にリチウムをインターカレートし、窒化物層に電子をドープすると、超伝導体となることを見出し、報告した。この発見は、窒化物層は銅酸化物系超伝導体におけるCuO_2層と同様に、超伝導の優れたマトリックスとなる事を示唆している。本研究では、β-ZrNClと同形の一連の層状窒化物について、高温超伝導の可能性について検討すると共に、窒化物を中心に、新規層状超伝導体の合成を試みた。 1。 β-HfNClへのリチウムインター力レーションと高温超伝導の発見 β-ZrNClと同形のβ-HfNClへのリチウムインターカレーションを行い、26.5Kに臨界温度を有する新規高温超伝導体となることを見出した。 2。 β-MNX(M=Zr,Hf;X=Cl,Br,I)の高圧合成 6面体加圧高圧合成装置を用い、標記のすべての組み合わせについて、β-型層状結晶の合成に成功した。高圧合成した試料を含めて、すべてのβ-型層状結晶へのリチウムのインターカレーションを行い、超伝導体となることを明らかにした。超伝導の臨界温度は窒化物層の種類によりほぼ決定され、ハロゲンイオンの置換による効果は少ない。 3。 α-TiNCl層状結晶へのピリジン分子のインターカレーションと新規超伝導体の合成 FeOCl型構造のα-型層状窒化物TiNClの層間にピリジン分子がインターカレーションすることを見出し、約6Kで超伝導体となることを明らかにした。有機塩基のインターカレーションにより超伝導が発現した最初の物質として注目できる。 4。 窒化物超伝導薄膜の合成と特性評価 レーザーアブレーション法により、Si(111)およびSi(100)基板上にZrN(100)およびZrN(111)薄膜を合成した。ZrN/Si_3N_4人工超格子の作成に成功しており、電子ドープの可能性について検討を行っている。
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